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『ポメラ DM200』レビュー。実際に使った感想、iPhone や Mac とのメモ同期について

『ポメラ DM200』レビュー。実際に使った感想、iPhone や Mac とのメモ同期について

pomera-dm200前回『【ポメラDM200】最新ポメラの実機レビュー!開封の儀とファーストインプレッション』という記事で、「ポメラ DM200」の開封の儀やハードのレビューをしてみた。

今回はキングジムの計らいで ポメラ DM200を一足先に使えることになったので「1週間使ってみた率直な感想」と、気になる「ポメラSync」を中心に各種機能について紹介しておこうと思う。近々購入を検討している人の役に立てれば幸いだ。

電子ペーパーでブログが書ける。寝る前でも疲れない執筆ツール『ポメラDM30』が欲しい

 

■ポメラDM200の良い点

  • 深すぎないキーストロークで打っていて心地良い打鍵感
  • 文字入力に特化しているので SNS の通知などで集中力が途切れにくい
  • 「ポメラSync」がかなり便利

 

■ポメラDM200の残念な点

  • 580g と PC とちょっとずっしりくる重量
  • 定価5万円台(アマゾンの実売価格3万5,000円程度)とちょっと高い
  • カラーがブラックの一色展開(個人的にはホワイトモデルが欲しい)

 

 

『ポメラ DM200』を使って1週間が経過したのでレビューする

pomera-dm200-review1-7こちらが今回借りているポメラ DM200。5年前の2011年に登場した DM100 の後継機種で、Wi-Fi 通信機能を搭載し、電池式からバッテリー式になったのが特徴。10月21日発売で定価は4万9,800円。

 

ポメラ DM200 のスペック

  • ディスプレイ:7.0インチTFT液晶、WSVGA(1024×600ドット)、バックライト搭載
  • サイズ:263 x 120 x 18 mm
  • 重量:580g
  • キーボード:JIS配列キーボード、キーピッチ17mm
  • バッテリー:約18時間
  • インターフェイス:USB 2.0(micro USBポート)、SDカード(32GBまで)
  • 搭載辞書:「角川類語新辞典.S」「明鏡国語辞典MX」「ジーニアス英和辞典MX」「ジーニアス和英辞典MX」

 

前モデル『ポメラ DM100』からの変更点と比較

Wi-Fi 搭載ポメラ「DM200」発表。欲しいけど税込5万円台は高い!』でも紹介しているが、DM100 との主な変更点は以下。

  • 電源が電池からリチウムバッテリーに変更
  • ディスプレイが5.7インチから7インチに変更
  • Wi-Fi 通信機能搭載でよりシームレスに文章のやりとりが可能に
  • ATOK Professional を搭載し従来の3倍の語彙数に

 

といったところ。特に Wi-Fi 通信機能により、これまで QR コードを発行しスマホで読み込んでいたテキストデータを、gmail のアカウントを用いて Wi-Fi 接続することで、iOS や Mac OS のメモ帳との同期ができるようになったのは嬉しい点。

 

実際に『ポメラ DM200』を使ってみた感想

  • 580g となかなかの重量(けどそんなに重さは感じない)
  • ディスプレイが思ったより青白い(白黒反転させれば見やすい)
  • キーストロークしっかりしていて疲れにくい
  • 普段 MacBook を使ってる僕としてはパームレストがない点に違和感
  • デザインが良い感じで所有欲が満たされる
  • 「ポメラSync」はかなり便利
  • メールでブログやエバーノートに直接アップロードできるのはラク

 

実際に1週間ほど ポメラ DM200 を使ってみた率直な感想としては上記のような感じ。なお僕がポメラ端末を所持するのは初めて。日頃からポメラを愛用している人の意見とは若干の相違があるかもしれないが、なるべくその相違の幅を広げずにレビューできるように心がけたい。

 

ポメラ DM200 の公称値は580gで結構重い。理由は快適な執筆環境を実現するため

pomera-dm200-review1-20ポメラ DM 200 は公称 580g と、これまで発売のポメラ端末でもっとも重い。前モデルの DM100 の重量は電池込みで 430g 前後なので、約150g(スマホ約1台分)重くなっている。

広報の人に重くなった理由を尋ねてみると「キーボードの撓みを軽減するため剛性を重視した」ことと「新しい ATOK に対応すべく CPU をアップグレードした&それに伴いバッテリーを大型化したため」とのこと。余談だが価格の大幅値上げもこれらが要因。

快適な執筆環境を実現するために軽さを犠牲にしているそうだ。とは言え多くのラップトップ PC より軽いため、この程度の重さであればちょっとカフェで執筆したり、大学の講義のメモを取るために小脇に抱えて持ち歩いてもストレスは少ないと思う。実際手にしてみると細長い形状のためかそこまで重さは感じなかった。

 

「ポメラ DM200」のディスプレイは青みがかった白色。白黒反転で見やすくなる

pomera-dm200-review1-6最初にポメラ DM200 を使用する前は、E-Ink などの電子ペーパーに近いようなディスプレイを想像していたため、輝度や色味(青みがかった白)に若干の違和感を感じた。しかし、ポメラ DM200 にはディスプレイの白と黒を反転させる機能が備わっており、それをオンにすればかなりマシになる。

 

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「After」が反転をオンにしたところ。ちょっと暗い場所や寝る前のブログ記事の執筆が驚くほどラクになった。

PC のエディターでも同じような機能を搭載するものもあるかもしれないが、少なくとも僕が普段使用しているウェブのワードプレスエディターには備わっていないので、これはかなりラクだと感じる。

 

執筆専用ツールと謳うだけあって打鍵感は良好

pomera-dm200-review2-8長文の記事を執筆する際にはキーストロークがないと手首がかなり疲れてしまう。

僕が普段持ち歩く MacBook は、キーストロークがほとんどないので 1記事書き上げるころには疲れを感じるが、DM200 はしっかりとした打鍵感があるので比較的ラク。軽やかに記事を書き上げることができた。

感覚的には Apple Wireless Keyboard に近い。ポータブックよりはキータッチが軽めな印象だった。

 

pomera-dm200-review1-17ちなみにキーの配列は普段使っている MacBook とは異なる。普段から MacBook を愛用している人は、日本語と英語の切り替えをついついスペースキー脇の「無変換キー」と「変換キー」で行おうとしてしまいがち。

ポメラ DM200 はキー割当が可能なので、この2つのキーに対して「半角/全角キー」を割当てれば Mac OS ユーザーでもシームレスに文字入力が可能となりそうだ。

 

ATOK for pomera [ Professional ]搭載で、DM100 と比較して語彙数が3倍に。

pomera-dm200-12ポメラ DM200 のウリである ATOK for pomera [ Professional ] は、従来機の語彙数の3倍、PC版のように日本語を賢く変換すると謳う。

 

pomera-dm200-review2-2たとえば「きょう」と入力すると「2016/10/20」と変換できる。

また文中で英単語をアルファベット表記したい時にも変換でき「しんぎゅらりてぃ」と入力すると「Singularity」と正確な英単語が表示できいる。「まっくぶっく」と入力すれば「MacBook」が自動で表記される。「トバログ」も一発変換されたのも嬉しい点。

ただ<a href=””></a>などのタグに関しては変換できなかったので、ブログを書くこと前提なら「単語登録」に “リンク” と入力したら予測変換で出るようにすると効率的に記事が書けるかも。

 

iOS や Mac OS の純正メモアプリと同期できる「ポメラSync」は便利

pomera-dm200-3ポメラ DM200 の最大の特徴だと言えるのが Mac OS と iOS のメモと同期できる「ポメラSync」という機能。従来は十数個の QRコードを専用アプリで読み込んでテキストを送っていたが、Wi-Fi の搭載により、よりシームレスにメモの同期が可能となっている。

同時編集には対応しないものの、MacBook で書いたメモの続きをポメラ上で執筆できたり、ポメラ DM200 で書いたメモを iPhone のメモから読み込んで記事をアップが可能。

 

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pomera-dm200-review2-5ポメラ DM200 を Wi-Fi 接続することで、Gmail 経由で Gmail上のメモや iOS と Mac OS の純正メモアプリにメモが同期される。若干 ポメラSync の設定が複雑で接続に戸惑ったので、設定方法に関しては別記事にして紹介する予定。

追記:【DM200】ポメラSync の設定が上手くいかない人が読む記事。メモ内の画像やURLリンクの表示についても紹介

1回設定してしまうと、これ以外の方法ではもう QRコードを用いたメモの送信のやり取りには戻れなくなるほど便利だった。個人的にポメラ DM200 は価格が高いと感じているが、毎日ポメラを使用している iPhone や MacBook ユーザーは DM200 への買い換えはマストだと思う。

 

メールでも「ポメラ DM200」で書いたメモを送信できる

pomera-dm200-review2-4ポメラ DM200 の便利な点として、メールでエバーノートなどにメモを送れることが挙げられる。例えばエバーノートにはメール投稿用のメールアドレスがアカウント毎に配られ、そこにメールをすると自動的にノートブックとして保存される仕組み。

また、ポメラ DM200 が Wi-Fi 環境下にあれば、多くのブログサービスがメールによる投稿も可能。トバログの CMS であるワードプレスも対応しているので、ポメラで書いてそのままブログ記事をアップすることもできなくはない。

ただし、DM200 は画像の埋め込みなどには対応していないため、トバログではポメラで書いた記事を直接アップロードすることはできない。それがしたいのであれば Windows 10 搭載のポータブックを購入した方が良いかも。

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キングジム(KINGJIM)

 

Bluetooth キーボードとして iPhone とペアリングすることも可能

DM100 に引き続き、DM200 でもスマートフォンやタブレット端末に接続して Bluetooth キーボードとして使用することが可能。メールの文章を iPhone で書いてそのまま送信したり、ワードプレスのアプリ上で直接ブログ記事を書いたりすることができる。

この場合はポメラ内の ATOK の賢い変換が使えないので魅力は半減するが、それでもパッと書いて写真も添付してすぐ記事を公開できるという点では、メールで記事を公開するよりも効率的かもしれない。

【iPhone 7 Plusカメラ】ボケ味が美しい「ポートレート」レビュー。作例13枚の比較、失敗し易いシーンなど』でも紹介しているが、iPhone 7 Plus で格段に写真のクオリティが向上しているため、正直一眼を持ち歩かなくてもクオリティを保つことができるようになった。なので、iOS アプリの画像圧縮ソフトなんかと組み合わせれば、PC でブログを書くのと変わらない速度で記事をアップできるかも。

この辺はまだ試せていないので今度「iPhone とポメラだけで記事を書く」というのをやってみたい。

 

まとめ

pomera-dm200-review2-13というわけで、こんな感じで1週間ポメラ DM200 を活用してみた。ブロガーがざっくりと使ってみた印象だと「ポメラDM200だけで記事は完結できないが下書きを書くには良いかも」という感じ。

トバログでは画像やリンクの挿入を文章内で多用するので、ポメラで書いてすぐ記事をアップというのは難しいが、最低限のシンプルな画面で集中して記事を書き上げられるのは良いなと思う。しかし、ポメラ単体で記事を完成まで持っていくのは僕のようなワードプレスブロガーには難しい。下書きのために約5万円の出費はなかなか難しいと感じた。

とは言え、文章がメインの小説家やライターでポメラが必要不可欠という人も多いはず。その中で既に DM100 を所有している人でも、高い頻度でポメラを使用しているのであれば「ポメラSync」が使える DM200 に買い換えるは十分にアリだと思う。

ハードに関する記事は『【ポメラDM200】最新ポメラの実機レビュー!開封の儀とファーストインプレッション』をどうぞ。

 

アマゾンだと記事執筆時点で定価5万円台のところ、実売が3万5,000円程度です。ケースと液晶保【そのほかのポメラ DM200 の記事】