以前『冷静に考えて、僕には 9.7インチ iPad Pro用 Smart Keyboard は必要ない』という記事を書いたのだが、 実際に使ってみないことには批判もできないので、実際に 9.7インチ iPad Pro用の Smart Keyboard を購入し、1週間ほど使ってみた。
まぁ良いと感じたところもあればやはり微妙な点も多いので、実際の使用感を踏まえつつレビューしていきたい
Smart Keyboard ってどうなの?1週間使ってわかった良いところと微妙なところ
良いところ
- カバーにもなる
- カバー一体型なので使いたい時にすぐ使える
- iPad が簡易的なエディタになる
微妙なところ
- やはり一体型なので重量感がある
- 日本語変換に慣れない
- 打鍵感が固く長時間タイプすると指が着かれる
- 価格が高すぎる
まずは Smart Keyboard をフォトレビュー
こちらが Smart Keyboard 本体。素材感は従来の Smart Cover と同じような感じ。
背面はマイクロファイバーで覆われており、画面に傷がつかないように工夫されている。
9.7インチ iPad Pro との接地面にはスマートコネクタの端子が備えられており、iPad Pro 本体から給電することで、キーボード内部にバッテリーや電池などが必要なくなっている。
キー配列はUSのみ。従来から存在するファンクションキーは省略されている。また音楽などの操作もできない。
横からみたところ。やはりキーボードがある分厚みを感じる。感覚的にはキーボード部分は約2倍の厚みになるようだ。
キーボードモードにして逆さにしてみたが、磁力が強いのでそう簡単には外れなかった。膝の上において使いたいときなんかにも安心だ。
実際に1週間使ってみた感想など
9.7インチというサイズ的な使用感
最初は小さすぎると思っていたが、案外慣れるとそこまでサイズは気にならなかった。逆に小さいキーボードだからこそ、指を大きく動かさずに済むので、女性なんかは慣れればフルサイズキーボードよりも良いかもしれない。
打鍵感は悪くないが、キータッチは固め(重め)
打鍵感は悪くはないのだが、個人的な意見としてはキータッチが固め(重め)なのが少々気になった。普段 MacBook のキーに慣れていると若干使いにくい。
Smart Keyboard は 12インチ MacBook のキーボードと比べて強く押しこむ必要がある。特にスペースキーは意識しないと打てていないということが何度かあった。30分も打ち続けると指が疲れてくるので、この辺はせめて MacBookくらいの圧で押せるようにしてほしかった。
日本語&英語の言語切り替えについて
日本語と英語の入力切り替えが特殊で使いづらい。これは iOS の仕様なのでどうしようもないのだが、MacBook はスペースキーの両脇に言語切替えキーが備わっている。しかし SmartKeyboard の場合、これが省略されて command キーに置き換わっている。
言語切替えはキーボード左下の方に地球儀のマークが存在するだけ。これがトグル方式で切り替わるため、日本語と英語以外のキーボードが入っていると、いちいち画面に入力言語が表示されるためとんでもなくストレスを感じる。
iOS 端末は日本語入力時でも、打ちたい英単語を打ち込めば変換に表示される。例えば「Apple」と打ちたければ「あっpぇ」と打てば予測変換に「Apple」よ表示される。
解決策としてはなるべく言語切替えをせずにこの方法で英単語を打つのが良いかもしれない(ここまでユーザーが気を遣う必要があるのは問題だとは思うが)。また変換の時に MacBook だといつも caps を使うのだが、smart keyboard ではそれができないのは不便。
手に持って使うときはちょっと重すぎる
Smart Keyboard を装着した 9.7インチ iPad Pro の重さは約700g。これだけでもタブレットにしてはかなり重い方だが、Smart Keyboard はディスプレイ部分しか保護することができないので、必然的にこの重量にカバーの重さが加わる。
立って使うときや手に持って使うときにはやはり Smart Keyboard の重さがダイレクトに腕にくる。いつの間にか Smart Keyboard を外して持ち歩くこともあったりと、カバーとしては本末転倒気味な印象。
膝の上に置いても安定して使用可能
意外にもベッドの上や膝の上など、接地面が不安定なシーンでも特に問題は感じなかった。これはキーボード部分の鉄板がしっかりしているからだと感じた。
まとめ
Smart Keyboard は慣れれば使えないこともないが、普段から MacBookなど PCに触る機会が多い人にとっては違和感が大きいので購入する必要は無さそうだ。ただ、普段ほとんど PC を使わない大学生が、ちょっとしたレポートを書いたりするのには良いかもしれない。
価格的にも2万弱と、もう1個別のタブレットが買えてしまいそうな値段なので、購入したい人は本当によく使うのかよく考えてからにしよう。
↓カバーにはならないが以下のキーボードは本当に薄くて軽いので気になっている。
iPad Pro 9.7インチ Wi-Fiモデル 128GB MLMX2J/A ゴールド