ポケットに 入る最強の Windows PC。
かなり昔に『【GPD Pocket実機レビュー】キーボードの使用感など。技適や初期ロット出荷数についても聞いてきた』という記事で紹介した GPD Pocket。6月ごろから、国内においても徐々に Indiegogo で出資した人に到着していたものの、僕のところには一向に音沙汰なしの状態が続いていたのだが、最近やっと Shipped!(配送しました!)との連絡をもらった。
さっそく持ち歩いて使ってみてるので、簡単な使用感などをお伝えしておきたい。
最強のモバイル端末『GPD Pocket』
こちらが GPD Pocket。知らない人はびっくりするかもしれないが、スーツの内ポケットに忍ばせられるほどのサイズである GPD Pocket は、Windows 10 を搭載した正真正銘の “パソコン” だ。
後述するが、このサイズながら実用的なスペックなので、iTunes をインストールして、iPhone を接続すれば同期やバックアップもできるし、Excel や Word、PowerPoint といった Microsoft Office などをインストールすれば外出先でも通常の PC と同じように作業ができる。
動画や画像(RAWデータ)の編集はスペック的にちょっと難しいところではあるが、ネットで SNS をやってりブログを書いたりする程度であれば、全く問題なく使える。
■GPD Pocket の特徴
- ポケットに入るサイズ感なのにちゃんと Windows PC
- フルHD で発色も綺麗なディスプレイを搭載しているので
- ウェブ上での作業やちょっとした執筆作業程度であればスペック的には問題ない
■GPD Pocket のスペック
- CPU:Atom x7-Z8750
- メモリ:8GB RAM
- ストレージ:128GB eMMC
- ディスプレイ:7インチのフルHD液晶ディスプレイ 300ppi(Gorilla glass 3)
- バッテリー容量:7000mAh(公称12時間、実働5時間程度)
- サイズ:180 x 106 x 18.5mm
- 重量:480g(実測で520gでした)
今だからこそ使いたいパームトップPC
このサイズ感の PC を、一般的には「パームトップ(ハンドヘルド)PC」と呼ぶ。僕が中学生から高校生にかけての時に流行ったのだが、iPad の登場以降、パームトップPC 市場は、動画やネットを直観的に楽しめるタブレットに市場に乗っ取られてしまった。
確かに動画を観たり、マンガを読んだりちょっと調べものをするというくらいの用途であれば、タブレット端末のほうが快適だ。しかし、僕らブロガーのように、文字を入力しながら頻繁に画面を遷移するといった用途や、ビジネスマンが出張の飛行機内や新幹線の移動でちょっとデータ入力やレポートをするといった用途にはキーボードが必要となる場合が多い。
Surface Pro のように上手くニーズを突いてきた端末も多く登場しているのだが、薄いという点ではカバンに入れやすいが「カバンは持ち歩きたくないけど作業がしたい」というニーズに応えてくれる製品はほとんどなかった。
まあスマホに Bluetooth キーボードを接続するといった使い方もあるし、実際「世界最小最薄を謳う Bluetooth キーボード『Wekey』レビュー。打鍵感がなく常用は難しい印象」で紹介したようなクレジットカードくらいの厚みのキーボードも存在するが、移動中に膝にのせて使ったり、スタンドがないと不便だったりといったデメリットも多く存在する。
そんな中で登場したのが GPD Pocket というわけだ。熱くなりすぎて冒頭がかなり長くなってしまったが、ここからは GPD Pocket の魅力について紹介していきたい。
スーツの内ポケットに忍ばせられる PC『GPD Pocket』
こちらが GPD Pocket 本体。手のひらサイズに近いサイズ感だが、間違いなく Windows OS 搭載の PCだ。筐体はアルミ製で素材感は MacBook のそれに近く、MacBook mini といった印象。安っぽさは感じられず意外と良い感じの外観だ。
僕は Indiegogo で出資したので $399(約4万5,000円くらい)だったが、現在は6万円前後でアマゾンなどで取引されている。
Windows タブレットの多くは、薄さを優先するあまり USB Type-A(いわゆる USBポート)を搭載していないことが多いのだが、GPD Pocket はしっかりとカバーしてくれているので、別途アダプタ類を持ち歩く必要がないのは嬉しいポイントだ。また、廃熱用のファンも搭載している。
重さは前述したが、実測では 520g 程度。あの有名な VAIO Type P よりも60g ほど軽量。iPad Pro よりは重いので、手に持った感じの軽さは感じにくいが、カバンに入れて持ち歩く分には重さはほとんど感じない。
自宅にあった MacBook 11インチと並べてみた。右側が GPD Pocket なのだが、かなり小型だということが分かる。
一週間ほど使った感想
実際に GPD Pocket を使いはじめて一週間ほどが経過した。この辺で「実際に GPD Pocket を使ってみた感想」を紹介しておきたい。
- なんといっても小型で持ち運びやすくサブノートとして最適
- テキストベースの作業ならある程度サクサク作業ができる
- バッテリー持ちは待機状態だとあんまりよくない
- キーボードは配列が特殊なのでまだ慣れない(HHKB を使っているので)
- 外観の質感は高いがキーボードはちょっと安っぽい(Sueface Book のような感じだったら最高だった)
- 高精細液晶ディスプレイを搭載するため画面が小さくても使いやすい
- タブレットサイズだけど「今やりたい」と思ったことが PC と同じ操作で違和感なくできる(例えばバナー挿入したり)
という感じ。僕自身、MacBook から Surface Book に買い換えたということで、Windows に慣れだしたということもあり、使用感が良い感じがよいと感じるのかもしれないが、やはりメモリ 8GB ということで、Atom とはいえ動作はサクサク。このサイズ感でこの使い勝手は最高だ。
『【GPD Pocket】6月中に出荷開始、トバログはこう活用したい!』という記事は以前書いているのだが、基本的には仕事帰りにブログ記事を書いたり、ちょっと昼休憩にぬけるときなんかに持ち歩いてブログ関連のことをしている。最近はブログがあまり書けていないが、隙間時間を有効活用して GPD Pocket でブログを書いていきたい。
まとめ
これまで GPD WIN や YOGA Tablet など、さまざまな変態 Windows PC を使ってきたが、やはりしっかりとタッチタイピングができるサイズのキーボード、そしてトラックポイント(マウス的な使い方ができる)が備わっていて、かつ 3DS LL くらいのサイズ感という PC はほかにはなかった。
スペック的には十分実用的なので、これからもブログを更新するために通勤で持ち歩く PC として活用していくつもり。またいろいろと使ってみたら再度詳細なレビューをしていきたい。