いつでも持ち歩ける、大きめのディスプレイが手元にあったら、みんなはいったい何に使いたいだろうか。
「実家への帰省中にデュアルディスプレイで作業したい! 」「みんなで旅行先でも大画面でゲームがやりたい! 」などなど、持ち運べるディスプレイがあったらできることはけっこう多い。
今回はPCパーツや周辺機器を専門に扱う国内企業のテックウインドより、フルHDの軽量薄型モバイルディスプレイ『On-Lap 1306H』を提供いただいたので記事で紹介していこう。
■このディスプレイの良い点
- フルHDだが鮮やかで液晶ディスプレイのクオリティが高い
- USB Type-C でバスパワー駆動
- Nintendo Switch も接続できる
■このディスプレイの残念な点
- 筐体カラーが黒のみでやや業務用感がある
- フルサイズのHDMIケーブルには未対応(アダプタ必至)
- ゲームをやるなら別途スピーカーが必要
出張や帰省、自宅のサブディスプレイに。持ち歩いて使えるモバイルディスプレイ
こちらが持ち運べるディスプレイ『On-Lap 1306H』。13.3インチのフルHD(1920 x1080)IPS液晶を搭載する薄型のモバイルディスプレイで、USB Type-C によるバスパワー駆動が可能だ。USB Type-C ケーブルが1本あれば、電源がなくても PC と接続できる点が嬉しい。
ディスプレイ本体の厚さは 9mm 、重さは約670g と、13インチ級にしては軽量小型。PCと一緒にバックパックに入れて出張先やコワーキングスペースで使ったり、Nintendo Switch を大画面でプレイしたりと活躍してくれる。
最近は iPad をサブディスプレイとして活用できるようになったものの、動作の軽快さや OS を選ばない使い方を求めると、モバイルディスプレイが便利だ。価格はアマゾンで3万4,800円ほど。
モバイルディスプレイ『On-Lap 1306H』の細かい仕様を写真でチェック
スタンドを含まない本体の厚さはこんな感じ。最薄部で約7mm。左サイドには micro HDMI ポートと USB Type-C ポートがインターフェイスとして備わっている。
そして右サイドには電源や明るさ(接続している外部スピーカーの)ボリューム操作などが行える。またディスプレイにはスピーカーが内蔵されていないため、音を出すならヘッドホン端子から有線で行う。
重さは実測値で670g。13インチ級のディスプレイがこの重さなので、海外出張の際に機内持ち込みも問題ない。
- 保護カバースタンド
- HDMI-A to Micro-HDMIビデオケーブル(1.2m)*
- USB-A to USB-Cケーブル(1.2m)
- USB Type-C ビデオケーブル(1.0m)
- 5V 2A アダプター
なお付属品はこんな感じ。届いてからすぐに使い始められるような周辺機器が同梱済みだ。
PC本体と充電器、モバイルディスプレイと USB Type-C ケーブル1本で、いつでもどこでもデュアルディスプレイで作業ができる。デュアルディスプレイで快適に作業をしたい人にとっては、コンセントが1個で済む点は嬉しいはず。
『On-Lap 1306H』の便利なところ
ここまで仕様やスペックなどをチェックしてきた。ここからは「このモバイルディスプレイが便利! 」と感じた点を紹介していこう。
ココが便利①:鮮やかなディスプレイ
最初この製品を見たときには「今どきフルHDのモバイルディスプレイなんて……」と斜に構えていたが、電源を入れてみると、思いのほかコントラストが高く発色が良く驚いた。
低彩度でモアレもひどい低品質のディスプレイで「とにかく映れば良い」みたいな製品も多いなか、スペックだけでは分かりづらい点に力を入れていて好感が持てる。ディスプレイの表面処理はグレアなので、MacBook Pro と同じように光沢がある。
ココが便利②:付属のスタンドはちょっと重いけど、角度の無段階調節や縦位置で使えるのでけっこう便利。
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地味に便利なのが、液晶保護&スタンドの役割を担うケースが付属している点。磁石による角度の無段階調節(40度〜80度)が可能で、別途スタンドやケースを用意しなくても良いのは嬉しい。
また縦位置での固定も可能なので、ブログの記事執筆やコーディングなど、縦表示の方が作業しやすい際にはかなり便利だ。
ただしスタンド兼ケースの重さは単体で 264g。ディスプレイと同時に持ち歩くと1kg 近くになるので、やや重たい点はちょっと難点かもしれない。
ココが便利③:USB Type-C ケーブル1本でバスパワー駆動! HDMI も備わっている
インターフェイスは USB Type-C ポートと micro HDMI ポートの2つ。とくに USB Type-C ポートはディスプレイへの給電も兼ねているため、MacBook Pro などの PC と接続するケーブル1本で駆動するのが嬉しい。
フルサイズの HDMI が備わっていたらもっと嬉しかったが、まあ厚さとのトレードオフなので仕方がない。まあ最近の PC なんかは USB Type-C で接続できるので問題ないが、Nintendo Switch との接続には別途 HDMIから micro HDMI に変換するアダプタが必要となる。
なお Windows の小型タブレット端末『Surface Go(iPad サイズのタブレットPC)』でも、電源を供給していない状態でバスパワー駆動ができるのには驚いた。
このディスプレイに必要な電力は最高でも 1.6A なので、出力がそれ以上であれば問題なくバスパワーで出力が可能のようだ。On-Lap 1306H がフルHD ということもあり、Surface Go のスペックでもほとんど問題なく快適に動作する。
『On-Lap 1306H』を1ヶ月使った感想。こんなシーンで活躍してくれました
カフェやコワーキングスペース、出張先での作業に
月並みな用途だが、先日の海外出張の際に、15インチ MacBook Pro のサブディスプレイとして大活躍した。電源は MacBook Pro を充電するための1箇所だけ確保できれば良い。例えば航空会社のラウンジやホテルなど、電源が少ない場所でもデュアルディスプレイできるのが嬉しい。
「デュアルディスプレイいる? 」と思われるかもしれないが、個人的には動画編集する際には必須だと感じる。動画はブログとは異なり、時系列のバーを操作して作業する。なのでどうしても広いディスプレイが欲しくなる。そんなシーンでモバイルディスプレイが手元にあるのは本当に助かった。
これまでは iPad Pro を『Sidecar』で接続しデュアルディスプレイ化していたが、iPad Pro だと作業スペースが狭く、またカクつく感じもあり常用は難しかった。『On-Lap 1306H』は完全なる外部ディスプレイなので、この辺の不便はなく、かなり快適。
実際に持ち歩いているとスタンドの重さが地味に効いてくるので、前にサンプルを提供いただいたタブレット端末用の MOFT を使ってスタンド化している。とにかく薄く、しかも軽量なので相性が良い。無段階で角度調節はできないが、この辺の利便性は軽さとのトレードオフ。
旅先でみんなとわいわいゲーム
個人的に「うわあモバイルディスプレイ最高!」と思ったのが、旅先でも Nintendo Switch を接続し、快適にみんなでスマブラができる点。旅先によっては宿にテレビがなかったり、あってもHDMIで接続できなかったりする(実体験)ので、これは本当に最高だ。
Nintendo Switch と接続するには大きめのドックが必要となるが、『On-Lap 1306H』に付属している USB Type-A から電力供給できるケーブルを接続すれば、電源は1つで済む。
実際にオーストラリアの旅に持っていって、息抜きの際にスマブラをプレイしていたのだけれど、遅延も感じず発色も良好な点が嬉しい。
ただし注意点として、モバイルディスプレイには内蔵スピーカーが備わっていないため、別途スピーカー(個人でやるならヘッドホン)を用意する必要がある。
とくに Nintendo Switch 本体には Bluetooth が備わっていないため、音ありでゲームをするならオーディオケーブルとスピーカーは必至だ(Bluetoothでもイヤホンジャックが備わっていればOK)。
まとめ:いつものバックパックにモバイルディスプレイを忍ばせて
こんな感じでモバイルディスプレイ『On-Lap 1306H』をレビューしてみた。一昔前だと大きくて重たい印象のあったモバイルディスプレイだが、最近のモデルはディスプレイの品質も高く軽量小型。
出張や旅はもちろん、日常生活においても1つモバイルディスプレイがあると意外に便利だ。とくに普段からデュアルディスプレイで作業している人や、動画やデザイン制作などクリエイティブな活動をする人にもおすすめだ。
「年末の帰省があるから実家で作業予定だけど、画面が1つじゃ狭い」「Nintendo Switch を旅行先でも大きな画面でプレイしたい」という人、ぜひチェックしてみてほしい。