つい先日、大学の後輩が中国で購入したという Xiaomi(小米)の Redmi(紅米) Note 3 を少しだけいじらせてもらったので簡単にレビュー。僕自身が所有しているわけではないので細かいところまではレビューできないが、1万円台で購入できる フルHD の 5.5インチ端末の魅力などをお届けしたい。
Redmi Note 3 について
Redmi Note 3 は、格安でおなじみの中国メーカー Xiaomi(小米)が 2015年11月27日に発売した端末。899元(記事執筆時点のレートで1万5,506円)という価格ながら、オクタコアの5.5インチフルHDディスプレイを搭載する。カラーはグレー、シルバー、ゴールドの3色展開で、iPhone 6/6 Plus のラインナップと同じ。
高速の指紋認証も備えており、どこで利益を取っているのか疑問に思えるほどコストパフォーマンスが高い。なお日本では未展開。
まずは Redmi Note 3 のスペックについて簡単に紹介。
- ディスプレイ:フルHD(1920×1080)の5.5インチ
- OS:MIUI7(Android 5.0.2ベース)
- CPU:MediaTek Helio X10 MT6795 8コア
- メモリ:2GB LPDDR3
- 内臓ストレージ:16GB eMMC 5.0
- リアカメラ:1300万画素
- フロントカメラ:500万画素
- バッテリー:4,000mAh
- サイズ:150×76×8.65(mm)
- 重量:164g
- SIM:micro SIM x 2(デュアルSIM)
といったところ。メモリ3GBのストレージが32GBのハイスペックモデルもあるが、今回レビューするのは標準スペックのモデル。
Redmi Note 3 外観レビュー
まずは外箱から。アップルの iOS 端末を意識した外箱のデザインとなってる。外箱と内箱の隙間がほとんどなく、開封時に苦労するのも似ている。フォントもどことなく同じ雰囲気を感じる。
同封品。Redmi Note 3 本体のほかに、説明書やら SIM を出し入れするピンないろいろなものが入っている。
こちらが Redmi Note 3 本体。外箱は iPhone のような印象を受けたが、筐体はどちらかというと Galaxy 系統の印象。
背面。どことなく HTC J One のような、Galaxy Tab 7.7 のような印象。少なくとも Redmi Note 3 の筐体は iPhone に似せているという感じはしない。
また背面には 1300万画素のリアカメラとフラッシュ、指紋認証センサーが備えられている。指紋認証センサーの位置は、ファーウェイ製の Nexus 6P同じだが、サイズは iPhone に備えられている指紋認証センサーと同じ。
Redmi Note 3 の上部分。マイクとイヤホンジャックのほかに、いまどきのスマートフォンにしては珍しく、赤外線センサーを搭載している。ただこれは端末間でやりとりするものではなく、TVなど家電のリモコンとして使用するためのもの。
日本国内で販売されている家電で使用可能かは不明。
左側面には SIMカードを挿入するところ。このカードスロットだけみると iPhone と酷似している。
右側面にはボリュームキーと電源ボタン。ボリュームキーは + と – は独立していない。
底面にはマイクと充電用の micro USB ポートを備える。
Nexus 6P と並べて撮影したところ。どことなく下半分が似ている。
5.5インチの Nexus 6P と 5.8インチ Redmi Note 3 のサイズ感はこんな感じ。横幅はほとんど変わらないが、Nexus 6P の方がやや縦長。
Redmi Note 3 は技適マークの表示ができないため、日本国内で使用するにはローミング SIM などで運用する必要がある(法的には)。
Redmi Note 3 性能レビュー
Redmi Note 3 の性能を簡単にだがレビューしてみたい。ただトバログではベンチマークテストはしていないので、海外メディアのレビューを参考にしてほしい。
ざっくりとした操作感
Redmi Note 3 の標準ホーム画面。割とシンプルでとっつきやすい印象を受ける。実際に操作してみた印象としては、基本的にはサクサクだが、Android 5.0.2 Lollipop をベースにした OS を採用しているためか、アプリを開く瞬間など若干カクつく場面もある。
また Web を開いた際などもぬるぬるというわけでなく、もっさりと動作する場面もあった。まぁ1万円台でこのくらい動作するのであれば全く問題はないのだが、各社のフラッグシップモデルと比べると2年前のスマートフォンと同程度の性能といった印象を受けた。
また細かいところだが、ディスプレイ下に備わっているボタンは暗い場所だと発光する。またキー配列は「戻る」と「メニュー」ボタンが逆になっており、初代 Xperia や Galaxy シリーズのような配列となっている。
メニューバーは見やすい。音楽の操作や各種設定のオンオフはここから操作できる。Redmi Note 3 のスクリーンショットはこの画面から撮影するらしい。ちょっとわずらわしい。
ディスプレイ
5.5インチのフルHDでかなり発色は綺麗。正直 ASUS やレノボの 8インチクラスのタブレットのような、解像度が高くてもノイズが乗っているようなディスプレイ程度かと思っていたが、クオリティはハイエンド級。
上記したように Redmi Note 3 の液晶ディスプレイがどのメーカーのものかは不明だが、同じく Xiaomi が発売している Redmi 2 Prime という端末ではシャープ製の IGZO ディスプレイを搭載していることを考えれば、それなりに高性能なディスプレイを搭載していると考えられる。
視野角も広く発色も良いので動画を見るにも最適。フルHDディスプレイなので細かい字幕もしっかりと見ることができる。また画面サイズも 5.5 インチとそこそこ大きいので、移動時間にアマゾンプライムビデオを見るのにもちょうど良い。
カメラ
Redmi Note 3 はカメラに力を入れているようでかなり多機能だった。カメラ自体の性能が特段良いというわけではないのだが、iPhone のカメラのようにトイカメラ風な写真を撮ったり、標準カメラアプリながらモザイクを入れられたりと遊べる。
またカメラアプリ自体の UI も iOS の標準カメラのとよく似ており、初めて使用する端末ながら操作に迷うことはなかった。
昼間の室内を撮影したところ。色合いはなかなか忠実にされているものの、どちらかというと暖色寄りの絵が撮れる傾向にある。このへんは『Nexus 6P のカメラ性能は?夜景や料理など作例をアップしてみる。』で紹介した Nexus 6P カメラで撮れる絵とも似ている。
たこ焼きを撮影。iPhone 6s や Nexus 6P で撮った絵よりも立体感がなくややべっとりとしている印象。このへんは Xperia Z3 Compact とも似ている。
外の風景を撮影。実際に目で見るよりも彩度が低い印象。全体的に絵が白っぽく、全体的にもやがかかっているような絵になった。まぁ1万円台のスマートフォンのカメラにしてはよく再現できている。
トイカメラ風に撮れるフィルターが豊富
12種類のトイカメラ風なフィルターをかけることができる。インスタグラムなどのアプリは撮ってから加工するといったものが多いが、Redmi Note 3 はフィルターをかけた状態での撮影が可能。
iPhone 6s のフィルター画面と比較。iOS の標準カメラアプリが9種類なのに対し、Redmi Note 3 はフィルターが12種類。
どんなフィルターの種類があるかスクリーンショットを撮影。ミラーやモザイク、フィッシュアイなど、標準カメラには珍しいフィルターが備わっているのが印象的。
モザイクは全体だけでなく、1部分だけを選ぶなどができる。これ、ブロガーには地味に嬉しい機能だと思う。今回は画像で撮影しなかったが、このカメラには写真に写っている人がだいたい何歳くらいなのかを判別する機能も備わっていて、年齢当てゲームのようなことも可能。
ただ10代の学生を撮影してみても、軒並み20代後半〜30代と表示されるのであまり当てにはならない。
Redmi Note 3 の音質
Play Music での音質は、Nexus 6P で聴くよりも若干こもっているような音質。決して高音質というわけではないのだが、まぁオーディオマニアでなければ良い方だろう。クラシックなどを聴き込むというよりは、Play Music の音楽ストリーミングストリーミング配信サービスでBGMを流すという使い方が向いている。
ちなみに上画像は SNH48 という AKB48 の姉妹グループ的なもので、決してパクリではないとのこと。
まとめ
僕が大学入学したくらいの時は、”中華スマホ”には決して質の良いものはなく、「外観は iPhone だが中身は Android」といったような製品が多かった印象。タブレットも1~2万円くらいの安かろう悪かろうな”中華タブ”がたくさんあった気がするが、気づけばグーグルのリファレンス機に中華メーカーであるファーウェイが採用されたり、Xiaomi のような格安なのに高性能なスマホがたくさんある。
今回僕が、簡単にだがレビューした Redmi Note 3 も、オクタコア搭載のフルHDという、ちょっと前のフラッグシップモデルのような性能を1万円台で顧客に提供できてしまう時代に突入した。向こう5年間くらいがどうなるのかは検討もつかないが、もしかしたらスマホは中国製が一番だよね、という時代がくるかもしれない。
Redmi Note 3 はスペックの割には若干もっさりとした印象を受けたが、個人的には日本と中国の世代交代を感じさせられるような気がした1台だった。
なお Redmi Note 3 はエクスパンシスでは販売していないが、値段は現地購入額より1.5倍ほど高いがアマゾンでの購入も可能。
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↓メモリ3GBのハイスペックモデルがほとんど変わらない価格で売っているので、購入を考えているなら個人的はこちらがおすすめ。
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