デンマークの老舗オーディオメーカー「Bang & Olufsen(バング&オルフセン、B&O)」が、11月21日に Bluetooth 対応の完全ワイヤレス(独立型)イヤホン『Beoplay(ビーアンドオープレイ) E8』を発売。日本の販売代理店の小売希望価格は3万463円(税込み3万2,900円)で、カラーは Black(ブラック)と Charcoal Sand(チャコールサンド)の2色展開。
連続再生時間は約4時間。ハンズフリー通話に対応し、再生や停止、曲送りなどがタッチコントロールでスムーズに操作が可能となっている。
僕も実際に試聴してみてかなり気になっていた完全独立型イヤホンだったので、せっかくなのでレビューしておきたい。試聴してみてのレビューなのでそこまで長時間聴けていたわけではないものの、音質が気になっている人の参考になれば幸いだ。
▷詳細レビューを書きました:『B&O Beoplay E8』レビュー。ミニマルで高音質な完全ワイヤレスイヤホン
完全ワイヤレスの Bluetooth イヤホン『Beoplay E8 Black』
こちらが Beoplay E8。最近はSONY(ソニー)のノイズキャンセリング対応の完全ワイヤレスイヤホン『WF-1000X』や、Bose(ボーズ)の『SoundSport Free wireless headphones』など、ようやくオーディオ機器メーカー各社からも出揃った感がある。
Beoplay E8 は、それらのオーディオメーカーからやや出遅れた感はあるが、その分これまでユーザーが悩んでいた音質や音の遅延といった点を上手く回避している点が特徴だ。
Beoplay E8 の基本仕様
こちらが Beoplay E8 のイヤホン部分。独自設計の 5.7mm経ダイナミックドライバを搭載し、Bluetooth 4.2での接続が可能。高音質コーデックのAACもサポートしており、再生周波数帯域は20Hz~20kHz だ。
ハウジング部分にはタッチコントロールが備わっており、指で本体を軽くタップやスワイプをするだけで再生、停止、曲送りや曲戻しといった操作が行える。スマートフォンと連携することでハンズフリー通話で可能だが、マイクからどのくらいノイズが入り込むかは不明。
タッチで気軽にコントロールができるのは便利な反面、すこしでもハウジングを手で触れると曲が停止することもあるので、タッチによる操作は一長一短だと感じる。
Beoplay E8の連続再生時間は約4時間、ケースで2回充電可能
Beoplay E8 は、本体のみで4時間の連続再生が可能。本革製の小型充電ケースが付属し、本体をケースに収納することで、最大2回までの充電が可能。
AirPods のサイズには及ばないものの、これまで僕は「左右独立型イヤホン『ONKYO W800BT』レビュー。音質や接続安定性など、2週間使って分かった良い点と残念な点」で紹介したオンキヨーの W800BT とサイズを比較してみると、ケースのサイズは一回りも二回りも小さいことが分かる。本体は小型でもケースが大きい独立型イヤホンが多いので、この辺の小型化は本当に嬉しい。
Beoplay E8 の左右ハウジングで音が途切れづらい仕組み
これまでこういった独立型イヤホンは、コードレスでコードが絡まったりタッチノイズが発生しないという長所を持つ反面、人が多く行き交う街なかでは混線してしまい音が途切れるという欠点があった。Beoplay E8 では、接続安定性を高めるために「NFMI(近距離磁界誘導)」というペアリング技術を採用しており、より混線しづらく快適に使えるようになったとしている。
実際僕も Bluetooth が飛び交う会場で試聴してみたが、他の独立型イヤホンだと音が途切れる減少が多く感じたが、 Beoplay E8 は一度も途切れず快適に使えた。
また音の遅延も少ない点が魅力的だった。基本的に独立型イヤホンは、音ゲーなどはもちろん、YouTube や映画、ドラマなどを楽しむのも難しいと感じるものが多かった。セリフが遅れて聞こえてくるからだ。さすがに音の遅延にシビアなゲーム類は難しいが、動画類を楽しむのであれば問題ないように感じる。
気になる Beoplay E8 の音質は?
発売日がちょうど明日にせまった Beoplay E8 だが、先日「秋のヘッドフォン祭2017」に訪れた際に実機に触れることができたので、その体験から気になる音質についてもレビューしておきたい。
- しっかりと音楽が愉しめる音質
- 解像度が高く1万~2万円程度の有線イヤホンと比較しても遜色ないクリアさ
- 比較的低音が強めな印象
- 高音のクリアさがやや惜しいがアプリのイコライザで対応できそう
といったところ。オンキヨーの W800BT でもその音のクリアさには驚いたが、Beoplay E8 はさらにその上をいくクリアさといった印象。まあ価格差が1万円以上あるため単純に比較するのは難しいが、それでも「独立型イヤホンはここまで来たか……!」と唸らせてくれること間違いなし。
通常ワイヤレスイヤホンというのは Bluetooth 無線技術で転送しているため、一般的に素のままの音と比較して、若干だが劣化しやすいのが欠点だった。その点 Beoplay E8 は AAC形式に対応している。これは iTunes から曲をダウンロードした際の拡張子で、AAC形式であれば事実上は Bluetooth による再圧縮を受けずによりクリアな音質で曲が聴けるといえる。FLAC に対応したら最高だけど多くは求めません。
僕の後に試聴したオーディオ好きな人も「これはすごい……!日本で発売されたらすぐ買います!」といっていたくらい。ちなみに コンプライの Sportイヤーピース が付属しているので、あの低反発のイヤーピースが好きな人にとっては最高だ。
まとめ
こんな感じでバング&オルフセンの独立型イヤホン『Beoplay E8』を紹介してみた。これまで独立型イヤホンが新しく発売される度に試聴してきたが、やはり『BeoPlay H5』の質の高さを受け継いだバング&オルフセンの独立型イヤホンはすごかった。
定価が3万円を超えるため、少々お高めではあるが「できるだけ音質が良い独立型イヤホンがほしい人」「渋谷駅や新宿駅など人の多い場所でも音が途切れないものがほしい人」にとってはベストバイなのではないかと感じる。僕もまだ持っているわけではないが、そろそろ新しい独立型イヤホンが欲しいと思っていたところだったので、さっそく買いたいと思う。
▷詳細レビューを書きました:『B&O Beoplay E8』レビュー。ミニマルで高音質な完全ワイヤレスイヤホン
↓ただソニーの独立型イヤホンはノイキャンついてる点で気になっている↓
ソニー SONY 完全ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン WF-1000X : Bluetooth対応 左右分離型 マイク付き 2017年モデル シャンパンゴールド WF-1000X N