MacとPC 注:この記事はアフィリエイト広告を含みます

ポケットに忍ばせられるPC『GPD Pocket』レビュー。実際に一ヶ月間使って分かった良い点と残念な点

ポケットに忍ばせられるPC『GPD Pocket』レビュー。実際に一ヶ月間使って分かった良い点と残念な点

先日ちょっとだけ紹介した手のひらサイズの小型 PC 『GPD Pocket』。購入してから(というか手元に届いてから)大体一か月くらいが経過したので、そろそろちゃんとレビューしておこうと思う。

 

 

■良いところ

  • とにかくコンパクト!上着のポケットに入れて持ち運べる
  • USB Type-C ケーブルで気軽に充電できる
  • ディスプレイが高精細で綺麗

 

■悪いところ

  • ディスプレイが小さいので見づらい
  • キー配列が特殊なので慣れるまでに時間がかかる
  • 長時間の作業には向かない

 

 

GPD Pocket とは?特徴とかスペック、できること


知らない人も多いと思うので簡単に紹介しておくと、GPD Pocket はスーツの内ポケットに忍ばせられるほどのサイズの Windows 10 を搭載した正真正銘の “パソコン” だ。

このサイズながら実用的なスペックなので、iTunes をインストールして、iPhone を接続すれば同期やバックアップもできるし、Excel や Word、PowerPoint といった Microsoft Office などをインストールすれば外出先でも通常の PC と同じように作業ができる

動画や画像(RAWデータ)の編集はスペック的にちょっと難しいところではあるが、ネットで SNS をやってりブログを書いたりする程度であれば、全く問題なく使える。

今年の2月にクラウドファンディングサイト Indiegogo で出資を募っていたため、僕も $399 で出資していた。すでにレビューは巷に溢れているが、まだまだ認知度は低いと思うのでレビューしておきたい。

 

■GPD Pocket の特徴

  • ポケットに入るサイズ感なのにちゃんと Windows PC
  • フルHD で発色も綺麗なディスプレイを搭載しているので
  • ウェブ上での作業やちょっとした執筆作業程度であればスペック的には問題ない

 

■GPD Pocket のスペック

  • CPU:Atom x7-Z8750
  • メモリ:8GB RAM
  • ストレージ:128GB eMMC
  • ディスプレイ:7インチのフルHD液晶ディスプレイ 300ppi(Gorilla glass 3)
  • バッテリー容量:7000mAh(公称12時間、実働5時間程度)
  • サイズ:180 x 106 x 18.5mm
  • 重量:480g(実測で520gでした)

 

 

■こんなシーンで便利に使ってます

  • 仕事中にちょっとお昼に出る際にちょっと作業したいとき
  • ちょっとした移動中とかに膝の上で作業したいとき
  • 平日会社の PC も持ち歩く必要があるとき

 

ポケットに忍ばせて。GPD Pocket を一ヶ月間毎日持ち歩いてみて分かったこと


手元に届いてからまだ一か月ほどだが、ほぼ毎日使っているのでそろそろ僕のなかでの使用感を紹介しておこうと思う。もちろん実際に使ってみると良いところと残念なところが見え隠れするのだが、基本的には「出資して良かったなあ」と思えるモノだ。わりとニッチだし、使いどころも限られるかもしれないが、ハマる人にはハマる PC であることは間違いない。

 

GPD Pocket の重さはだいたい 500g でペットボトル一本分。これでキーボードがついてます


僕は毎日 GPD Pocket を持ち歩く。さすがにがっつりと作業をする際や、写真の編集などスペックが必要となる作業をする際には Surface Book を持ち歩くのだけれど、基本的に平日は GPD Pocket を持ち歩いている。

その理由は、軽くて小型だし、持ち運びにも便利だから。 GPD Pocket の重さは、たった520g。タブレット端末ならちょっと思いと感じるかもしれないが、キーボードやマウスが付いてこの重さと考えれば軽い方だろう(僕の場合は HHKB BT も持ち歩くのだけれど)。

 

大きさが丁度良い!ポケットにすっぽりと収まるサイズ感


iPad などと比較するとやっぱり重さが目立つ感じもあるけど、そもそもポケットには入るサイズではないので、こういうサイズ感という点でも GPD Pocket は優秀だ。

仕事場では会社用の PC を使用しているので、お昼休みや仕事帰りにちょっとブログを書きたいというくらいの用途で使用。小型なので場所も取らないし、都内のカフェやマックのように席が狭い場所でちょっと PC 作業をしたいという際にはかえって便利だ。

12インチ MacBook など、モバイル向けの PC も所有している人にとっては使い分けは難しいかもしれないが、僕にとっては最高のモバイルデバイスだと思っている。

 

特殊な配列だけど、キー入力はすぐ慣れます


仕事場にはいつも HHKB BT というキーボードを持ち歩くので、ちゃんと作業するときには併せて使っているが、お昼休みなど、食事と作業を兼ねる時間のときには GPD Pocket だけを持ち歩く。持ち運び始めて一週間くらいは「打ちづらすぎるし設計ミスでは?」と思うレベルだったが、最近では GPD Pocket の特殊なキー配列にも慣れてきて、キーボードが無くても割と作業には問題なくなってきた。

最近だと、HHKB BT がなくても快適だと感じるほどに。 ちなみにこの記事もすべて GPD Pocket のキーボードで打っている。

 

GPD Pocket のスペック的なアレコレ

スペック的には、ややもっさり感は感じつつも、オフィスソフトとかブラウジングとか比較的軽い作業をする分にはとくに問題とは感じない。実際、僕はブラウザ上のワードプレスで記事を書いて、エクセルファイルで諸々を管理している。もちろんブラウザのタブを開きすぎるとカクつくが、短時間の作業かつ僕の使い方ではとくに問題はない。

 

一応 Adobe の Lightroom もインストールしている。試しに使ってみたところ、Jpeg 数枚とかであればわりとサクサク使うことができた。写真の編集は基本的に Surface Book で行うのだが、出先やライカのコンデジで写真を撮ってちょっと編集するといった用途くらいなら、ある程度は快適に作業できそう。

 

ちょっとした旅にも良いかも


まあ旅先で使ったことはないけど、このサイズでこれだけ作業ができるのであれば、一泊二日とかのちょっとした旅であれば全然問題なく活用できそう。アドビの Lightroom とかガッツリ写真編集するのにはちょっとスペックは足りないかもしれないが、上着のポケットに入れて持ち歩きながら、ちょっとした時間でブログが書けるというのは結構嬉しいポイント。

例えば一泊二日の温泉旅行とか、友人の結婚式で地元に帰るときとか、LCC で台湾とか海外旅行に行くってときなんかには便利だと思う。カメラをソニーの RX0 とかにしちゃえば、ガジェットだけで 7kg とかに達してしまうブロガーでも手ぶらで旅行に行けること間違いなしだ。

2018年は性能に妥協せず、持ち歩くガジェットの小型化を意識していきたい。

 

バッテリー持ちは5時間くらい。でもモバイルバッテリーで充電できます

GPD Pocket のバッテリーライフは、公称12時間を謳ってるけど実際は 5時間くらい。まあそれでもこのサイズ感でこれだけバッテリーが持つというのは嬉しいし、モバイルバッテリーからも給電できるので、かなりの時間作業ができる。

なので海外旅行の際に飛行機の機内での作業とか、長時間充電が難しい環境下でも使いやすい。

 

廃熱用のファンはちょっとだけうるさいかも


GPD Pocket には、廃熱用のファンが備わっている。常に一定以上回転しているので、静かな場所(ベッドサイド)とかだとちょっとうるさいかも。

夜寝る前とかに GPD Pocket でブログちょこちょこ書く生活が楽しいのだけれど、快適に作業ができる反面、ファンの音が気になることも。設定で変えたりはできそうだけど、ベッドの上での作業で熱が篭る。そういう環境で作業する際には、ファンはけっこう大事な役割を果たしていると思う。まあうるさくても多少は仕方がないかな、と。

 

ディスプレイは高精細で綺麗だけど小さい!メイン端末としてはちょっと辛いかも


GPD Pocket はコンパクトで最高に便利なのだけれど、やっぱり長時間の作業にはあまり向いていない。というのも「ディスプレイが小さいので長時間見るのは疲れる」「マルチタスクには向いていない」という点から。

そもそも GPD Pocket のディスプレイサイズは 7インチ。「スマホよりでかいじゃん」と思われるかもしれないが、スマホは手に持って指で操作するが、 GPD Pocket は膝やデスクに置いてキーボードで操作する。その分距離もあるので、必然的に文字が小さくなる。

じゃあどうするかというと、多くの人がディスプレイの表示倍率を上げている。そうなるとやはり作業領域は少ないので、快適性でいうと、やっぱりディスプレイの大きな PC で作業する方が快適だ。

 

また、スペックの問題も大きい。いくら 8GB RAM 搭載とはいえ、Atom なので、縦横無尽にオンラインアプリやツール、ページを移動していると、ちょっともっさりする。せめてCore M を搭載してくれていれば別なのだけれど。

ディスプレイとスペックという点から、GPD Pocket はモバイル専用端末で、ガッツリと作業する際には、外にも Surface Book を持っていく。

 

こんな人なら GPD Pocket を便利に使えるかも

僕はブロガーだが、一般的な属性としては少ないほうだと思う。じゃあブロガー以外だとどんな層が便利に使えるのだろうと考えてみると

 

  • 出張の多い営業マン
  • レポートを書く必要のある学生
  • 会社にメイン PC が置いてある副業サラリーマン
  • 片時も PC を手放したくない人

 

という感じ。営業マンも、基本的にはテキストベースの作業をすることが多いし、学生に至っては論文を書いたりとかちょっとしたメールをするくらい(理系は別だと思うけど)。基本的に「荷物は少なくてよいけど PC は手元に必要」という人にとっては最高の PC だと感じる。

 

まとめ


こんな感じで、僕が実際に GPD Pocket を一か月間使ってみた感想をまとめてみた。キー配列とかスペックとかディスプレイサイズとか思うところはいくつかあるのだが、基本的には出資して満足している。

2010年代に入ってから、それまでモバイルという点で主流だったネットブックや VAIO Type P のようなハンドヘルドPC が、”大画面で薄いメインとして使えるウルトラノート” に取って代わられていた印象。ポケットに入るサイズの PC を探していたのだが、GPD Pocket は僕にとって、やっと納得のいくモノとなった。スペックやキー配列といった問題点もあるものの、しばらくは GPD Pocket をポケットに忍ばせて毎日を過ごそうと思う。

 

↓今はこれをケースとして愛用してます↓

↓薄くて使いやすいマイクロソフトのアークマウス↓