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気づいたら憧れのライカを手にしていた。

気づいたら憧れのライカを手にしていた。

――憧れの Leica(ライカ)を、気づいたら手にしていた。

正直なところ、カメラはもうしばらくいいかなと思っていた。2ヶ月前にソニーのフルサイズミラーレス α7 Ⅱを買っていたし、5月にはサブカメラとして APS-C センサー搭載のコンデジ GR を手に入れている。基本的にはブログで使う写真を撮るための道具だし、綺麗に思い出は残しておきたいとは思う一方で、カメラにそこまでのこだわりはない。

 

 

そんな僕が、なぜ今この手にライカのコンデジを持っているのか。事の発端は、ブロガー仲間のとあるファッション系の記事。何気なく記事を読み進めていると、自撮りの画像が iPhone ではなく、見た目がお洒落なカメラで自撮りしていることに気がつく。

僕はどちらかといえばスペックを追い求めるよりも、自分が使っている姿を想像して、イメージできればそれは必要だという買い物の仕方をする。その記事を読み進めながらぼんやりと、見た目も格好良く、性能もそれなりに優れたコンデジが欲しいと、そのときは感じた。

 

帰省とライカ

地元に帰省した。東北の片田舎だが、家からほど近い場所には古着屋がある。服だけでなく家電製品やカメラも取り扱うその店には、帰省の度に通っている。

そこで、ライカのコンデジが売られていたのを思い出す。帰省したその日に店に行ってみると、相変わらずその店には、シルバーに輝く筐体のライカ『D-LUX (Typ 109)』が佇んでいた。価格が高いせいか、需要が無いせいなのか、かれこれ1年くらい前から同じ棚に陳列されている。

ガジェット類はシルバー、もしくは白系の色で揃えたいとというのは、僕のこだわりだ。カメラは基本的に黒いボディのものが多い。「カメラ」という単語から想像するカメラは、黒いボディの一眼レフカメラだという人は少なくないはず。そのライカは、筐体がシルバーだった。

いつもなら「ライカか。いつか手にしてみたいな」と素通りするのだが、その日はお洒落なコンデジが欲しい気持ちが高まっていたこともあり、軽い気持ちで店員さんを呼び止め、触らせてもらう。

どことなくクラシカルなカラーリングと、真四角なボタンが印象的なライカ D-LUX(Typ 109) 。丸みを帯びたそのボディは、ずしりと重い。

 

ライカに憧れていた

僕はこのカメラが、パナソニックの OEM であることは知っていた。雑に言えば、ラーメン店のフランチャイズのようなものだと。このカメラは、ファーウェイや LUMIX のように、ライカの名を借りた別物であると、僕は知っていたはずだった。電源を入れてファインダーを覗いてみると、衝撃を受けた。

普段、ブログにアップロードする写真は、アドビの Lightroom という加工ソフトと、フイルム写真のようなトーンをシミュレーションできる VSCO というソフトを使っている。

シミュレーターのベースは、いつもライカ。どことなく色味が好きだったのと、カメラには疎いけれど、ライカは高級なカメラブランドだと知っていたから。ソニーやニコン、キヤノンのカメラは、多くの人が持っているが、ライカを持つ同世代はそうそういない。そんな、ブランド志向というか、一種の憧れのようなものから、VSCO ではライカの色味のプリセットを使っていた。

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このカメラのファインダーを覗くと、僕がブログにアップするために加工した後の写真の世界が拡がっていた。筐体やソフトウェアはパナソニック製かもしれないが、その色味は正真正銘、ライカだった。

 

ああ、あの色味だ。そう思ったときには、「これ、ください」と店員に伝え、僕はレジに向かっていた。