賃貸の省スペースでも快適に動画撮影をするためのブース。
YouTubeではすでに紹介しているのだけど、つい最近になってYouTube動画を撮るためのスタジオ(というかブース)を構築してみた。今まで「自撮り」「物撮り」の切り替え作業に30分ほど掛かっていたのが、このセットアップのおかげで5分ほどに短縮できた。
あくまでアマチュアYouTuberのセットアップではあるが、1本の突っ張り棒を起点として物撮りカメラや照明などを1箇所にまとめて省スペース化できたので、こうしてブログでも綴っておこう。
「YouTubeは動画を撮り始めるまでがダルいんだよなあ」「カメラと照明とブツ撮り用の機材、すごく場所取るんだよなあ」と悩んでいる人の助けになるかも。
どういうふうに構想を練ったか
僕が考えた「普通に作業もできて動画撮影も快適に行える部屋」のイメージはこんな感じ。基本的にはデスクを「PC作業用」と「撮影用」で分けて、撮影デスクに座るだけで動画が撮れる(つまり片付けや設営がほぼ必要ない)というセットアップにしたかった。
これは海外YouTuberが「デスクにポールを立ててカメラを置くぜ」みたいな動画をアップしていて、それを参考にしつつブツ撮りカメラも設置できるように構想したという感じ。
ちなみに引っ越し前の内覧の時点で、iPhone 11 Pro の超広角カメラで部屋の写真を撮り、BOSCHのレーザー距離計で部屋の寸法を測っておいた。とくにレーザー距離計はDIYとか引っ越しでめちゃ便利なので一家に一台。
用意したモノ
まだ正直試行錯誤中なのでこの通り購入することはおすすめしないが、とりあえず僕は上記機材を導入。もともと所持していたモノ(スライディングアームとか)に加え、新たにスーパークランプや突っ張り棒などを購入している。
上記した構想では、1本の突っ張り棒を起点として物撮りカメラと自撮り用カメラ、そして照明を固定するというもの。僕はプロカメラマンではなくスタジオ撮影の経験もないため手探り状態だが、とりあえず暫定的に用意。本当はもっとたくさん色々と買ってみたけど、結局必要なかったり、耐荷重が合わずに失敗したものも少なくなかった。
実際に構築していく
構想を練り、実際に必要であろう機材も購入できた。ということで、ここからは実際に部屋に構築していこう。
突っ張り棒で軸を作る
まずは好きな位置に突っ張り棒を固定。突っ張り棒はかなり強力なので、天井がコンクリートの部分を選び、ブツ撮り用のデスクを横に置いた。
↓このリンク先にあるHGP-17Aというモデルを使用
スーパークランプで軸の関節部分を固定
設置する位置を決めたら、あとはマンフロットのスーパークランプで突っ張り棒の関節部分を固定する。この突っ張り棒は縦用ではなく横用なので、固定するネジが意外と貧弱そう。高額な機材を設置して「すとん」と抜けてしまったら怖いので、関節部分をスーパークランプで固定し、万が一突っ張り棒のネジやバネが機能しなくなっても落ちないようにした。
ブツ撮り用のカメラをセッティング
まずはブツ撮り用のポールを設置。構想段階では「1つのスーパークランプにグリップヘッドを装着し、そこにトレーシングペーパー用のポールを固定し雲台を取り付けるイメージ」でいたが、それだと意外にたわむし、けっこう揺れる。
どうにかしたいと考えた際に街なかで見かける信号機の構造を思い出し、支えとなる短めのトレーシングペーパー用ポールを追加。スーパークランプとグリップヘッドが追加で1つずつ必要となったが、かなり安定した感じ。ネット上にはこうしたブツ撮りの情報は少なく情報収集に苦労したため、これはかなり嬉しい。
照明を固定
物撮り用カメラの下には「夜でも昼のように明るく照らす」でおなじみのファルコンアイズの照明を固定。これまではスタンドを立てて設置していたが、スタンドはけっこう場所をとる。1本のポールに固定しておけば、場所を取らないうえに電源をオンにするだけで使えるのが便利。今回はスーパークランプとスリックのスライディングアーム2で固定している。
メインカメラ
そしてメインカメラ。メインカメラの固定には現状、これまで使っていたスーパークランプをポールにはさんでいる。ただこれだと強度的な不安があるので、以下のようなアームに買い換える予定(今は品切れだったので上記で代用)。
モニタリング&スイッチャー
撮影時にはどうしても「どう映っているか?」をチェックする必要がある。というわけで僕は現状、Atem mini とカメラ用のモニターを使っている。Atem mini は本来、最大4カメ体制で気軽にライブ配信ができるツールではあるが、PC側でOBSというツールを使えば録画も可能。しかしかなり画質が落ちるため、現在は単なるスイッチャーとして使っている(ワンタッチで物撮りと自撮りのモニタリングを切り替えられる)。
ただし Atem mini Pro や Atem mini Pro ISO などの上位モデルを用いることで、直接SSDへの保存が可能。これができればわざわざSDカード内のデータを消さなくていいし、編集もすごくラクになりそう。
完成!(暫定)
というわけで暫定版ではあるが「突っ張り棒1本で実現するYouTubeスタジオ」が完成した。このセットアップはかなり便利で、デスクの横に50cm四方の空間があれば、気軽にYouTube動画が、いつでも撮れる。
とくにブツ撮り用のカメラは(100%安全というわけではないが)天井などにポールをネジで固定する必要がないので、現状復帰が必要な賃貸物件でも気軽に行えるのが嬉しい(この構想を練るのにかなり時間がかかった)。
すでにカメラやスイッチャーなどの機材を持っている場合、総額2〜3万円あればできるセットアップだと思うので「YouTubeは動画を撮り始めるまでがダルいんだよなあ」「カメラと照明とブツ撮り用の機材、すごく場所取るんだよなあ」と悩んでいる人はぜひ試してみてほしい。