真四角のチェキスクエアが撮れるデジカメのチェキ『instax SQ10(インスタックス エスキューテン)』を買いました。
先日「真四角なチェキが欲しい。チェキスクエア対応の『instax SQUARE』シリーズを比較検討」という記事で実際にチェキを買うなら何が良いかという比較検討記事を書いていたのだけれど、記事を書いている途中でポチってしまっていた。
せっかくだから買った理由とか、簡単な使用感をレビューしておこう。
- デジタルカメラなので撮り直しや加工ができるので失敗がない
- チェキスクエアという1:1の真四角なフォーマットで撮影できる
- スマホや一眼で撮った写真もプリントできる
■instax SQ10 のココが残念
- 約450g とちょっと重たい
- 良くも悪くもデジタルカメラなのでわくわく感は薄い
- Wi-Fi は非搭載なのでスマホや一眼の画像は micro SD を介して移行する必要がある
instax SQ10 について
前の記事でも紹介しているので詳しくはそちらを読んで貰えれば分かるけれど、instax SQ10 は簡単にいうと「チェキプリント機能付きのデジタルカメラ」。従来のチェキとは異なり、撮影した後にフィルターや補正機能で加工が可能で、プリントしたい写真を選んでからプリントができる。
一般的に広く知られる縦長タイプのチェキとは異なり、1:1 の真四角な『チェキスクエア』というフォーマットにのみ対応する点も特徴。1:1構図が好きな僕にとっては最高。
この instax SQ10 は、2017年に発売となった型落ちモデルだが、バッテリー交換ができたり三脚穴が付いていたり、ディスプレイがきれいだったりとハード的な機能はこちらの方が上。最新モデルの SQ20 だと「動画撮影」をしてチェキに切り抜けるのに対し、SQ10 はできないといった違いがあるが、僕にとって動画を撮影する必要はなさそうなので、実勢価格1万4~6,000円と安い SQ10 を購入。
ライカのインスタントカメラ『ゾフォート』とも迷った
実は最後まで SQ10 と迷ったのは、ライカ社が発売している Leica ゾフォートというモデルのインスタントカメラ。こちらもチェキと同じフォーマットなのだけれど、いかんせん 1:1 のチェキスクエアではなく、長方形のタイプだった。
首からぶら下げたときの可愛らしさはゾフォートの方が上だと感じるが、僕はどうしても1:1 フォーマットチェキスクエアが欲しかったので、最終的には SQ10 を購入した。
でもゾフォートのデザイン性もかなり好きなので、そのうち欲しいなあ。なおゾフォートはライカブランドということもあり、3万5,000円程度とかなりお高い。
実際にチェキスクエア『instax SQ10』を使ってみる
先程も紹介したが、こちらが instax SQ10。カラーはブラックとホワイトの2色展開なので、白い筐体が好きな僕は迷わずホワイトを購入した。
柔らかいフォルムで可愛らしい。
操作は液晶ディスプレイを見ながらおこなう
背面には液晶ディスプレイが備わっており、撮影した写真をデータで確認できる。円形に並ぶボタンを操作して「フィルター」や「露光調整」「ビネット効果」などの調整が可能だ。
ファインダーはないので、電子ビューファインダー(液晶ディスプレイ)を覗きながら撮影することになる。過去に撮影した写真などもここから確認することができ、いつでもチェキにプリントできる点が素晴らしい。
撮る行為自体を楽しむチェキとは打って変わって、チェキとしての写真のアウトプットを全力で楽しむという意味では現代的。
SQ10を上から見たところ。チェキスクエアのフォーマットなので口がけっこう大きめ。ここからうぃーんとチェキが出てくる。
なお底面には三脚穴が備わっているので、三脚を立てて撮影することも可能だ。
スマホと同じような焦点距離で、マクロまでいけるレンズ
レンズはフルサイズ換算で 28.5mm の焦点距離で、F値は 2.4。最短焦点距離は公称10cm(実際は1cmくらいまで寄れる)とかなり寄って撮影も可能な点が嬉しい 。しかもオートフォーカス機能が備わっており、半押しでフォーカスロックも効く点が素晴らしい。
撮影した画像は jpeg データとして保存できるので、デジタルトイカメラのように楽しむことも可能だ。
チェキスクエアはバッテリーで駆動する。同梱してあるバッテリーを SQ10 に挿入するが、おそらく購入時にはバッテリー残量は足りない状態のはず。充電してから使おう。なお1回の充電で約160枚の撮影が可能だそうだ。
充電は micro USB ポートから。また micro SDカードへの保存に対応している。本体の内蔵ストレージには50枚までしか保存ができないのだが、micro SD があれば1GBあたり1000枚の画像を保存可能。
↓僕はコスパの高い32GBのSDカードを購入した。980円で約32,000枚保存が可能だ。チェキスクエアのフィルムは10枚で1,000円ほどと考えると、デジタルデータってすごい。
フィルターやビネットなど撮影した後にある程度加工して楽しめる
フィルターは10種類備わっていて、Luna や Amber、Monochrome など写真の印象によって効果を変えられるのが面白い。
また PARTIAL COLOR という機能があり、こちらは赤や青、緑などそれぞれの色だけを抜き出せる効果。一時期流行った気がする。
画像引用:富士フイルム公式ページ『instax SQUARE SQ10』
フィルムはチェキスクエアのみに対応。長方形の縦長チェキは非対応な点は注意が必要だ。「長方形チェキでもデジタルで楽しみたい! 」という人は、最近発売となった『instax mini LiPlay』がベストだろう。
実際に instax SQ10 で撮影した作例など
撮影するときはこんなふうにディスプレイをチェックしながら撮れる。撮影時に失敗することはあっても、修正や撮り直しができるので楽ちん。
実際に撮れた写真はこちら。ディスプレイに表示される明るさよりもやや暗めだが、きれいにプリントできている。細部を見ると(通常のチェキと比較して)若干デジタルっぽさを感じるが、それでもかなりきれいに撮れる。
露出やデータも加工できるので、明るすぎる、暗すぎるといった失敗がないので、初心者でもかなり使いやすい。
チェキで撮った写真データをブログにアップしてみる
デジタルデータで保存できるため、撮った写真をそのままこうして画像として使うことも可能。1920 x 1920 と低解像度なのでガラケー時代を彷彿とさせる写真が撮影できる。
チェキとしてプリントすると良い感じだけれど、デジタルデータを無加工でそのまま使うくらいなら、スマホで写真を撮った方が良さそうだ。
スマホやミラーレス一眼の写真もプリントできる
僕が SQ10 を購入した1番の理由が「iPhoneなどのスマホやミラーレス一眼で撮影したデータを micro SD に移行してチェキにプリントできる」から。上の写真は実際に僕が Leica M10 というカメラを使ってオーストラリアで撮った写真をチェキにプリントしたところ。かなりきれいに撮影できている。
これに関しては購入前からできるとは聞いていたものの、詳しくレビューをした記事がなかったので本当にできるかは不安だった。しかし実際にやってみると本当にできたので、これは使いみちが広がるなあと感じる。
ちょっとマニアックな話をすると、チェキのレンズの焦点距離は 28.5mm と iPhone やスマホの画角に近い写真が撮れる。これは使い勝手が良いのだけれど、ボケ感を楽しんだり、GoPro のように全体を撮影するのには向かないというデメリットもある。
「チェキで撮れるものだけを撮る」というのは楽しいが、お気に入りのカメラで撮った写真をチェキにプリントできるというのは、けっこう夢があると感じる。いくつか作例を撮ってみた。
以前オーストラリアで撮影したポートレート写真。135mm の F2.8 というボケの大きなレンズを使って撮っているので、チェキなのに背景のボケがしっかりと感じられる。
12mm の超広角レンズで撮った写真。真下から高層ビルを撮影したのだけれど、これもチェキ単体では難しい構図だろう。
一眼で撮影した新宿の夜景。チェキ単体ではセンサーサイズやシャッタースピード的に難しい写真だけれど、一眼でならある程度きれいに撮影できる。
こんな感じで SQ10 なら別のカメラで撮ったデータも楽しめるのだが、データ移行の際にはちょっとしたコツが必要となる。この辺の方法については別途記事にしてまとめておきたい。
まとめ
簡単にだけれど、こんな感じで instax SQ10 のレビューをしてみた。まだ購入してから日にちは経っていないのだが、そのうち「実際に旅に持ち出して長期レビュー」などリアルなレビューができたらと思っている。
チェキスクエア対応のカメラに関しては「真四角なチェキが欲しい。チェキスクエア対応の『instax SQUARE』シリーズを比較検討」を読んでもらいたいところだが、結論からいうと価格と機能性、そして僕の用途を考えると instax SQ10 がベストだなあという感じ。気になる人はアマゾンなどでチェックしてみてほしい。
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