36言語のリアルタイム双方向翻訳が可能!イヤホン型翻訳機『WT2 Plus』


人と人が言語の壁を超えてコミュニケーションするための翻訳機。

国内発売となった完全ワイヤレスイヤホン型の翻訳機『WT2 Plus』。イヤホンのように装着すれば、音声によるリアルタイム翻訳で、世界の90%の人々とコミュニケーションが取れる夢のようなガジェットだ。

これまでも「翻訳機」というジャンルのガジェットはいくつか触ってきたが、デザイン的にも性能的にもトップレベルだと感じる。先日フォーカルポイントのイベントにてサンプルを貸し出しいただいたので、トバログでも簡単にレビュー(というか紹介)しておきたい。

 

■WT2 Plus のココが良い

  • 画面ではなく相手の目を見ながらコミュニケーションが取れる
  • 36言語以上の双方向同時翻訳に対応
  • 1対1ではなく1対多人数の翻訳も可能

 

■WT2 Plus のココが残念

  • 音楽や通話など翻訳以外の機能は備わっていない
  • 現状スマホアプリとの接続が必須(スタンドアローンではない)
  • 実際に試したところ翻訳精度はもう一歩

 

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完全ワイヤレス翻訳機『WT2 Plus』について


上記したが、『WT2 Plus』は完全ワイヤレスイヤホン型の翻訳機。英語や中国語、韓国語など36以上の言語に対応し、音声による双方向のリアルタイム翻訳(1~3秒)が可能だ。Bluetooth でスマートフォンと接続し、アプリを介して使う。

煩わしい操作を必要とせず、完全ハンズフリーで双方向のコミュニケーションが取れるとしている。WT2 Plus は複数のモードを搭載しており、1対1のコミュニケーションはもちろん、1対複数のコミュニケーションもできる(詳しくは後述)。

開発元は深センのスタートアップ企業『Timekettle(タイムケトル)』。言語による壁をなくしたいという思いから、自然に会話が楽しめるイヤホン型の翻訳機を開発したという。

価格は2万5,815円(税別)で、記事執筆時点ではアマゾン楽天などで購入可能だ。

 

WT2 Plus のスペックなど
型番WT2 Plus
対応OSiOS 11.0以上、Android 7.0以上
対応言語36ヶ国語
翻訳方向双方向
翻訳時間約1~3秒
音声入力両耳マイク
会話モード自動、タッチ、スピーカーモード
音楽再生機能無し
マイクMEMSマイク DSPノイズキャンセル
連続動作時間5時間(ケースの充電を用いて15時間以上)
連続待ち受け時間約720時間
充電時間約1.5時間(ケース含む)
バッテリー充電ケース:320mAh+320mAh
イヤホン:95mAh
外形寸法充電ケース:約71.1(W)×71.1(D)×33.5(H)mm
イヤホン:約53.0(W)×28.0(D)×12.0(H)mm
重量充電ケース:約72.9g
イヤホン:約20.3g
製品構成本体×1
充電ケース×1
イヤフォン×2
MicroUSBケーブル×1
フィットスリーブ×6
イヤーフック×2
説明書、保証書×1

【対応言語】

日本語、英語、中国語、広東語、韓国語、アラビア語、イタリア語、インドネシア語、オランダ語、カタロニア語、ギリシャ語、クロアチア語、スウェーデン語、スペイン語、スロバキア語、スロベニア語、タイ語、テルグ語、タミル語、チェコ語、デンマーク語、ドイツ語、トルコ語、ノルウェー語、ハンガリー語、ヒンディー語、フィンランド語、フランス語、ブルガリア語、ベトナム語、ヘブライ語、ポーランド語、ポルトガル語、マレー語、ルーマニア語、およびロシア語など36言語(2019年8月現在、アップデートにより今秋には40言語に対応予定)

 

WT2 Plus のハードウェア。外観など

こちらが WT2 Plus の本体。筐体は白くてシンプルなので、トバログ的にはかなり好感が持てる。外観は完全ワイヤレスイヤホンそのものだが、現状では音楽や通話を楽しむことはできない。

WT2 Plus の使い方は簡単。対になった2つのレシーバーをそれぞれ “はんぶんこ” し、互いに装着するだけで同時翻訳を開始する。完全ワイヤレスイヤホン型だが連続5時間の会話が可能で、充電ケース利用で12時間のコミュニケーションが取れるとしている。

 

実際にレシーバーを装着するとこんな感じ。通話デバイスを装着している感覚。WT2 Plus にはニューラルネットワークを用いたノイズキャンセリングマイクを搭載しており、「雑音を打ち消して翻訳すべき単語を抽出」ができるとのこと。

 

翻訳結果は音声だけでなくスマートフォンのアプリ上にも文章で表示される。そのため相手がイヤホンを装着していない場合(ショップなど)でも双方向のやり取りができる。

また上画像のようなプレゼンテーションの際に、ディスプレイに投影することで簡易的な同時通訳を行うことも可能だ。長文を話してもリアルタイムに随時翻訳していくため、(翻訳精度次第ではあるが)これはけっこう未来な気がする。

 

翻訳の仕組みは? グーグル翻訳とどう違うの? というところ


翻訳の仕組みは至ってシンプルで、WT2 Plus の核はスマートフォンアプリ(iOS、Android OS)だ。基本的にはWi-Fi や SIM などの通信環境下にあるスマホと WT2 Plus を Bluetooth で接続。レシーバーから汲み取った会話をサーバーに送り、そこで翻訳した内容を再度アプリを介してレシーバーに送るという感じ。

例えば僕が日本語で中国人の友人に話しかけたとしたら、1~3秒後に相手は耳のレシーバーから中国語に翻訳された音声を聞くことができる。また翻訳のために WT2 Plus は必須ではなく、アプリだけでも翻訳は可能(円滑なコミュニケーションが難しくなるという意味では推奨はしていない)。

また肝心の翻訳エンジンは独自開発のものを用いているとのこと。グーグル翻訳と比べると対応言語は少ないものの、音声認識の際の単語のチョイスや言い回しなどのニュアンス表現に力を入れているそうだ。これは僕自身まだ試していないので、精度の比較などは難しい。

 

3つのモードを搭載しシーンに応じた使い方が可能

  • 自動翻訳モード
  • タッチモード
  • スピーカーモード

WT2 Plus はシーンに応じて上記の3種類のモードを搭載しており、それぞれ特性がやや異なる。翻訳機としてこの把握はわりと重要だと思うので、それぞれを紹介しておこう。

 

自動翻訳モード


主に2名でそれぞれ WT2 Plus を装着し、会議など静かな環境下での使用を想定したモードだ。会話をリアルタイムに翻訳し、それぞれのレシーバーに送る。そのため翻訳機を意識させず、より会話に没入したコミュニケーションが取れるモードだ。

僕がもしこのモードを使うとしたら、チェコの田舎町でガラスを作っている職人に「カバンの中身インタビュー」をするなんてとき。英語、中国語以外に対応しているため、WT2 Plus を買う理由があるとすればこの自動翻訳モードを使うかどうかだと思う。

 

タッチモード


WT2 Plus をタッチしたときだけ音声認識をするモード。街なかなど騒音や他人の話し声が多い場所だと、上記の自動翻訳モードは他人の話し声を認識して翻訳してしまう場合がある(ノイキャンでもここまではカットが難しいそう)。そうなってしまうとコミュニケーションに集中することが難しくなるため、このタッチモードがある。

感覚的には Siri やグーグルアシスタントのようにボタンを押したときだけ認識するあの感じ。

 

スピーカーモード

主に旅先での第三者とのコミュニケーションに役立つモード。WT2 Plus を装着し、話した内容をスマホに反映させて第三者に見せることでコミュニケーションができる。スマホのグーグル翻訳アプリでも同様のことができるので、このモードにそこまでアドバンテージはない。

ただスマホをディスプレイやプロジェクターなどに投影すれば、簡易的な同時通訳カンファレンス的なことができると思えば、使えるシーンはかなり広がる。

 

実際に使ってみた感想

まだまだ僕自身がしっかりレビューできるほどには使い込んでいないのだけれど、ちょっと触った感じだと「自動翻訳モード」の速度感には驚いた。例えば「えっと……」などちょっとしたつぶやきまで拾っていて、自動的に「Well…」というふうに翻訳されるなど。

ただ翻訳の精度については「今日は◯◯社に来ています」という言葉が「興和◯◯社に来ています」など、おそらく文脈から判断して「今日は」が「興和」となってしまうなどがあった。

しかしプレゼン時の翻訳をみていても、速度も精度もそれなりに使えそうな印象だったので、英語はともかく中国語語や韓国語、チェコ語など、なんとなくのニュアンスすら汲み取ることが難しい言語を用いるシーンではかなり便利そうだと感じる。

個人的には「通訳を介さず、リアルタイムで双方向の翻訳ができる」という点に可能性を感じていて、もし実際に各国で使ってみて正確な翻訳ができるなら、カバンの中身や持ち物の取材がかなりスムーズになるし、通訳がいなくてもそれなりにコミュニケーションが取れそうだと思う。

 

以下 WT2 Plus について中の人に質問した内容

共同開発者のアレックス氏

マーケティング担当者(名前を失念)

― 36言語以上に対応することはある?

日々開発をしアップデートを重ねているので、随時アップデートしていく。今秋には40言語以上に対応予定

― オフラインでは使える?

現状はオンラインのみの提供だが、今秋以降でオフラインモードを搭載予定。複雑な翻訳は難しいが、簡単な翻訳はオフラインで実現する予定

― 音楽は聴けないの?

WT2 Plus での搭載は難しい。タッチセンサーやバッテリーなど音声通話や音楽関連ではなく、翻訳機として必要な機能を盛り込んでいるため。今後も WT2 Plus はプロフェッショナルな翻訳専用機として開発していく。

― 翻訳精度や速度は向上していく予定は? 

随時アップデートを重ねているため、日進月歩でよくなっている。単語の意味や翻訳のニュアンスなどをより正確にしていきたい。

 

まとめ:WT2 Plus は可能性を感じる翻訳デバイスだった

こんな感じで WT2 Plus を紹介してみた。外観はもちろん、性能に関しても他の翻訳専用機と比較してかなりスムーズなのではないかと感じる。現状はスマホアプリとの紐付けが必須なので、その点はもう一歩……! というところだが、リアルタイム双方向の自動翻訳はかなり面白い。

実際、国際結婚などの場合だと、(言語の壁により)互いの家族とのコミュニケーションは難しいが、イヤホン型であればわりとシームレスに会話が楽しめそうだ。旅行に出掛ける際はもちろん、ちょっとした取材にも使えそう。

とはいえ僕の中での WT2 Plus は、まだまだスペック値からの見解ばかり。ただサンプルを貸し出してもらっているので、実際に英語話者の友人や中国人の友達と話してみて、そこから改めてリアルなレビューをしようと思う

WT2 Plus はアマゾンなどで購入することができ、価格は2万5,815円(税別)。夏休みで海外に出掛ける人はチェックしてみても良さそうだ。

 

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