中野サンプラザで11月3日、4日で開催している『秋のヘッドフォン祭2017 に行ってきたのでレポ。開催が金・土で、ちょうど仕事が休みなので僕もふらっと遊びに行ってきたので、簡単ではあるが会場の様子をレポートしてみたい。
中野サンプラザで開催の『秋のヘッドフォン祭』
中野サンプラザで毎年開催されている「ヘッドフォン祭」は、オーディオ機器を扱う「フジヤエービック(FUJIYA AVIC)」が開催するオーディオ関係のイベント。大小約100社以上のオーディオメーカーが集結し、発売前の新製品や家電量販店では試聴が難しいマニアックなメーカーの機種までを試すことができる。
また、会場では即売会などが催されており、各社のイヤホンやヘッドホンが安く手に入るチャンスとして、賑わいを見せる。即売会の情報はこちら。
各社ブースの気になるところ
ヘッドホン祭の会場は6階、11階、13~15階。結婚式や同窓会をやるような広めの会場を数フロアを貸し切っており、規模が大きいイベントだと感じる。ちなみに昨年もまったく同じ形状だったため、毎年同じ感じなのかも。6階以外は各フロアの移動は階段がスムーズ。
僕はそこまでオーディオに詳しいというわけではないので、カスタム IEM(耳型から自分専用のイヤホンをつくること)やアンプなどには詳しくないが、それなりに良い音で音楽を楽しみたいというタイプなので、僕が気になったブースを回ってみた。今回は Bluetooth イヤホン類が中心。
僕が一番好きなイヤホンシリーズを取り扱う「Klipsch(クリプシュ)」
まずは Klipsch(クリプシュ)。色々とイヤホンを試してきたが、ここのイヤホンが僕にとってはベスト。高校時代からここのイヤホンを愛用しており、現在は「Klipschのハイエンドイヤホン『X12i』レビュー。艶やかな音で女性ボーカルが心地よい」で紹介したイヤホンを使っている。
クリプシュが展示していたのは11月末発売予定の『Klipsch R5 Neckband』というネックバンド型の Bluetooth イヤホン。筐体カラーはブラックとブラウンの2色展開で、ネックバンド部分は本革を用いている。価格は1万3,800円程度。
これまでも「X12 Neckband」や「R6 Neckband」などを発売しているが、ネックバンド周りが随分と細身になり、持ち運びしやすい形状となった。音質は価格を見る限りでは(クリプシュにおける)エントリーモデル級で、実際に試聴してみたところ、X12i などとは性質が異なり、ドンシャリ系の音となった印象で、好き嫌いは分かれそうだ。
なお X12 Neckband についてはトバログでも「本革と音質の経年変化を愉しむ。デザインと音を妥協しない人向けの Bluetoothイヤホン『X12 Neckband』」という記事でレビューしている。
ちなみに日本で発売するかどうかは検討中というクリプシュのフラッグシップヘッドホン『Heritage Hp-3』も試聴できた。価格は米国で約 $1000(日本円で10万円~)といったところ。
音の表現の幅と解像度が高く、臨場感を感じられるヘッドホンだった。ただし重たいので自宅での使用に限りそう。
SHURE(シュア)の Bluetooth イヤホン『SE215SPE-B-BT1A』がすごい
SHURE(シュア)のブースからは、先月発売となったばかりの Bluetooth イヤホン『SE215 Wireless(SE215SPE-B-BT1)』が展示されていて、実際に試聴することができた。
こちらの Bluetooth イヤホンのベースは、シュアの人気イヤホンである SE215 となっている。ただ、Bluetooth イヤホンでも有線のものと同じ音質になるように調整しているとのこと(ケーブル側で)。やはりシュア、Bluetooth となってもハッキリとした綺麗な音を鳴らしてくれる。
かなり細身ながら、バッテリーは最大で8時間持つ。リモコン操作ができ、イヤホンだけで音楽や通話の操作ができるほか、マイクも備わっているため、スマートフォン本体とペアリングしていれば、10m 離れていてもリモートで通話が可能。
価格はオープンだがアマゾンでは1万9,850円で販売中。
ちなみにケーブル部分とハウジング部分は着脱式なので、SE215 だけでなく、SE315、SE425、SE535、SE846にも対応している。このケーブルのみでも1万3,000円ほどで販売しているので、すでに SE215 の上位イヤホンを持っている人はケーブルのみを購入しても良さそうだ。
ソニーもカスタム IEM!長蛇の列となった「Just ear」も試聴可能
以前話題となったソニーのカスタム IEM『Just ear』も試聴することができ、会場ではかなりの列をつくっていた。最近はスマートフォンなど専用の音楽プレーヤーを持たなくても綺麗な音が楽しめるようになった。「もっと音質を追求したい」というユーザーも増えているため、こういったカスタム IEM への関心も高くなっていると考えられる。
ソニーの Just ear については公式ページで詳細を確認してもらいたいところ。音質まで自分の好みにカスタマイズできるモデル『Nodel XJE-MH1』は 30万円(税抜き)、音質固定のモデル『Model XJE-MH2』は20万円(税抜き)と、なかなかの高額。
今回は列をなしていて僕は試聴できなかったが、ソニーのカスタム IEM ということで、将来的には手元においておきたいガジェットの一つだ。
バング・アンド・オルフセン『B&O PLAY Beoplay E8』も試聴可能
「完全ワイヤレスな『左右独立型イヤホン』がすごく気になる。いくつか試聴してきた感想」という記事を書いた際に、色々な独立型イヤホンやケーブルが着いた Bluetooth イヤホンを聴き比べてみたのだが、個人的にはバング・アンド・オルフセンの『B&O PLAY BeoPlay H5』が一番しっくりきたという印象だった。
そんなバング・アンド・オルフセンが独立型イヤホン『Beoplay E8』を発表したということで、ニュースになったのは記憶に新しい。今回はヘッドフォン祭で試聴会をしてたのでさっそく聴いてみたのだが、さすがはバング・アンド・オルフセン、この分野でもしっかりとした音を鳴らしてくれる。
他の独立型イヤホンと比較すると、音の厚みや表現の幅が広く、サビの部分など色々な音が入り交じるところでも、それぞれの音をハッキリと聴き分けることができた。また遅延も少なく、音ゲーなどは難しいかもしれないが、映画などを楽しむ程度であれば違和感なく使うことができそうだ。また左右の途切れも、試聴した5分程度の時間では一回も起きなかったという点でも、日常生活におけるストレスは少なそう。
ケースはこんな感じ。本体のみで2時間連続再生ができるとしているが、ケース側にもこのサイズながら充電機能が備わっていて、約2回分の充電が可能。軽くて使いやすそう。
僕はオンキヨーの W800BT を愛用しているのだが、正直音質という点では同じくらいだと思う。ただ後発機種ということで、音の途切れにくさやケースのサイズ感などでブラッシュアップされていて、使い勝手は『Beoplay E8』が圧倒的。発売は11月22日、価格は3万3,000円となっている。アマゾンではすでに予約受け付け中だ。
まとめ
今回はやや駆け足の紹介となったが、こんな感じで会場の様子を紹介してみた。メジャーなものからマニアックなものまで、さまざまなイヤホンを試聴できるので楽しいこと間違いなし。また、カメラ好きなら中野にはフジヤカメラ本店もあるので、ついでに寄ってみると面白いかも。