――独特な雰囲気の漂うサブカルチャーの聖地である、中野。駅を中心に繁華街が拡がり、中野サンモールや中野ブロードウェイなどの商店街が立ち並ぶ、新宿のちょっと東側に位置する街である。
「まんだらけ」や「フジヤカメラ店」といった趣味の店が点在し、カメラ好きやアイドルオタク、オーディオマニアが集まる街でもある。中野のシンボルタワーとも言える中野サンプラザでは、さまざまなイベントが催されていて、以前紹介した『秋のヘッドフォン祭』もここ中野で開催される。
西の秋葉原とはよく言ったもので、カメラやサブカルチャーが好きな人であれば、一度は訪れたことがあるだろう。
そんな中野の街を、「どこか寂しく、艶やか。ライカと合わせる『フォクトレンダー NOKTON classic 40mm F1.4』」で紹介したフォクトレンダーのレンズと Leica T を持ってさんぽをしてきた。
中野サンモールや中野ブロードウェイなどのメインから外れると、ちょっとレトロで、つい立ち寄ってみたくなる飲み屋が立ち並ぶ繁華街が見えてくる。焼肉屋や居酒屋など、数名しか入れないような店が多く、どこも魅力的だ。
今は昼間なので酔っぱらいも疎らだが、夜になると仕事終わりのサラリーマンや学生が「ちょっと寄ってくか」なんて言いながら店に入り、酒を酌み交わす。
繁華街から一歩抜けると、住宅街が拡がっている点も面白い。新宿や池袋といった都心部に近い場所にありながら、アパートの家賃が比較的安価で、上京したての若者から一人暮らしのお年寄りまでさまざまな人が住むことでも有名だ。
僕もこの中野の近くに住んでいるのだけれど、中目黒や下北沢などの人気エリアよりも一段安く、住みやすい。ちょっと歩けばなんでも揃う商店街があるし、飲みに出かけたいとなれば繁華街があり、住宅地は静かだ。
上京してからずっと東京の東側に住んでいた僕が、転職をきっかけに中野エリアに住もうと思ったのはこうしたところが大きな理由。東京の西側には、どこかとっつきにくい印象を抱いていたのだけれど、中野はどこか下町感があって落ち着くし、住んでみると意外と良い場所だ。
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今日のカメラ:Leica T(フォクトレンダー NOKTON classic 40mm F1.4)
ミニマルデザインの Leica T に、いわゆるオールドレンズ的な「フォクトレンダー NOKTON classic 40mm F1.4」の組み合わせは、不釣り合いと思いきや不思議とマッチする。
APS-C センサーを搭載する Leica T に装着すれば、焦点距離は 60mm。F1.4 と明るいレンズで、ちょっとクセのあるボケ感ながら、絞ると解像する写りが面白い。
NOKTON でシャッターを切ると、渋く艷のある色味になる。とくに赤系の色味は特徴的で、どこか 1980年代にタイムスリップをしたかのような絵が撮れる。どこかノスタルジックな雰囲気が漂う中野をさんぽするのには最適な組み合わせだ。
▷どこか寂しく、艶やか。ライカと合わせる『フォクトレンダー NOKTON classic 40mm F1.4』レビュー
▷ミニマルなデザインが好き。ライカのミラーレス一眼「Leica T」を買いました