どこか寂しく、艶やか。ライカと合わせる『フォクトレンダー NOKTON classic 40mm F1.4』レビュー

以前「ミニマルなデザインが好き。ライカのミラーレス一眼『Leica T』を買いました」で紹介した Leica T は、APS-C 搭載のライカのミラーレス一眼だ。アルミ削り出しのミニマルな筐体が最高にクールで、持っているだけで所有欲が満たされる、そんなカメラである。

あまりにもデザインが好みであるために、いつも Leica T の記事を書こうとすると見た目の話になってしまいがちだが、もちろん外観や質感だけでなく写りも十分に綺麗なカメラである。とくに Leica T を選ぶ際に良いなと思ったのが、マウントアダプタを装着すれば往年のライカのレンズが装着できること。

ライカには、つい先日紹介した『ライカ エルマリートTL f2.8/18mm ASPH.』の TLマウント以外にも、Mマウントや Lマウントなど、いくつかのマウントが存在している。それらの財産を持っていれば、アダプタを噛ませるだけで蘇らせることができるのだ。

 

とはいえ僕は他のレンズを持っていない。ということで、最近購入したのが、コシナの『フォクトレンダー NOKTON classic 40mm F1.4(以下、ノクトン)』だ。この記事ではノクトンの紹介だったり、Leica T に装着して撮影した作例などを紹介していきたい。

 

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『フォクトレンダー NOKTON classic 40mm F1.4』レビュー

こちらが『フォクトレンダー NOKTON classic 40mm F1.4』。40mm という標準レンズに近い画角と F1.4 という大口径が特徴のマニュアルの単焦点レンズ。

NOKTON(ノクトン)とはヨーロッパ地方の古い言葉で「夜」を意味する単語で、フォクトレンダーのレンズでは F1.5 以下の大口径レンズに名付けられる。開放すれば夜でも明るく撮れるという意味だと捉えている。

 
VoightLander 単焦点レンズ NOKTON classic 40mm F1.4

 

知っている人も多いのだろうとは思うが、フォクトレンダーは創業1700年代中盤ごろと歴史のある光学機械メーカーで、欧州オーストリアが発祥だ。元々は望遠鏡やオペラグラス(双眼鏡みたいなモノ)などを製造していたようだが、後にカールツァイス傘下の財団である「ツァイス・イコン」に吸収合併される。

その後、日本の光学機械メーカーであるコシナが商標を獲得し、現在もフォクトレンダーを冠して開発や製造が続いている。僕は所持するノクトンは、正確に言えば日本メーカーのモノなのだが、オールドレンズ的な作りを受け継いでいる。

歴史あるレンズのシリーズというだけで、ちょっと欲しくなってしまうのは間違いない。

 

『フォクトレンダー NOKTON classic 40mm F1.4』を選んだ理由

Mマウントといえばライカだが、数十万という世界であるため、それなりの覚悟がないと手に入れられない。そこで安くて綺麗に写ると友人から聞いていた「フォクトレンダー」を思い出し、試しに調べてみると新品で単焦点レンズが 3万円台で手に入るという。それも F1.4 と大口径で、標準レンズに近い画角。

中古価格だと3万円ちょっとくらいなのでそちらを狙っていたが、仕事終わりに店舗に訪れるとすでに売り切れ。すぐに欲しかったので新品で購入を決めた。

 

現行品のノクトンには、コーティングで違いをつけたシングルコートとマルチコートという2種類のレンズが発売されている。シングルコートはよりクラシックな絵が撮れるとしていて、マルチコートはより現代的な写りになるという。

この辺は撮り比べていないので分からないが、僕はできるだけオールドレンズっぽい絵が撮りたかったので、シングルコートを手に入れている。実売価格もシングルコートの方がちょっとだけ安かったというのもあるが。

 

『フォクトレンダー NOKTON classic 40mm F1.4』を Leica T に装着してみる

実際に僕の Leica T に装着してみたところ。筐体とレンズのカラーが異なるために、シンプルな見た目ではなくなってしまったが、これはこれで機械的で格好良い。

ノクトンの画角は 40mm なので、APS-C センサーを搭載する Leica T に装着すると、35mm 版換算で画角は 60mm ほど。標準レンズよりもやや中望遠ぎみな絵になる。

ちなみに TLマウントから Mマウントへのアダプターは非純正のもの。純正品は4万円以上するので、さすがにちょっと高いと感じたため、アリババで 3,000円ほどで購入したものを使っている。

 

Leica T とフォクトレンダーでの作例

Leica T とノクトンの組み合わせで、しばらくの間ぶらついてみた。あまり参考にはならないかもしれないが、簡単に作例として紹介しておきたい。

 

開放でやわらかに

モノを入れて開放気味に撮ってみたところ。このときどこまで開放したのかは忘れてしまった(オールドレンズ的な扱いで exif 情報がない)のだが、多分一番上と下が F1.4 まで開放して、真ん中が F2.0 くらいだったと思う。さすがに F1.4 だと眠い感じの絵になるが、F2.0 くらいであれば輪郭がはっきりしてくる。

Leica T にはファインダーがなくてディスプレイを見ながらのピント合わせとなる。更にピーキングや拡大などのピント合わせ補助がないのでちょっと厳しいかと思いきや、案外キリッとピント面が分かるので難しくない。さっと構えてパシャリと撮れる。

 

空気感と緊張感も切り取る

エルマリート TL で撮ると、どこかドライで無機質な絵になることが多かったのだが、同じカメラでも、ノクトンはまた艷やかで味のある写真に仕上がることが多く、写真を撮っていて楽しい。

ややアンダーで撮ると、素材とか空気感まで切り取れる。

軽くて、ミニマル。Leica T との調和が美しいレンズ『ライカ エルマリートTL f2.8/18mm ASPH.』

 

ハッとするほど暗がりが似合う

ノクトンは「夜」を意味するレンズの名称だけあって、やや暗がりでも ISO を上げずに綺麗に撮れる。すべてマニュアル操作ではあるけれど、開放すれば手ブレは起きにくい。

 

どこか寂しく、色彩豊か

木目とか、木の質感が綺麗に写るのが好きだ。なんというか、この「こってりとした質感」こそ、フォクトレンダー製のレンズの魅力なのかも。

 

まとめ

こんな感じで『フォクトレンダー NOKTON classic 40mm F1.4』を紹介してみた。Mマウントレンズはピンからキリまでさまざまで、ライカをはじめフォクトレンダーやツァイス、リコーなどさまざまな光学機械メーカーが発売している。

ノクトンを発見したときは「最初の Mマウントだし試しに買ってみるか」という気持ちで購入したのだが、これが思いのほか好きな色味と質感を醸し出してくれたのは嬉しい。

レンズとマウント、そして Leica T 本体を合わせても10万円以下でこの雰囲気のある写真が撮れるのは良いなあと。また気が向いたら作例を紹介するがてら、記事をアップしていきたい。

 

VoightLander 単焦点レンズ NOKTON classic 40mm F1.4

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