Mマウントで広角もカバーしたいなあと思って購入したフォクトレンダーの『COLOR SKOPAR 21mm F4P』。
21mm とスマホカメラと比較してもかなりの広角なので、雄大な景色を1枚に収めたいシーンや、カフェの店内を撮りたいときにも便利なレンズだ。
購入してからもう半年近くが経とうとしているし「Mマウントの広角レンズが欲しいなあ」と思っている人も少なく無いと思うので、作例なんかを紹介しておきたい。
追記:大口径な広角レンズ。フォクトレンダー『ULTRON 21mm F1.8 Aspherical』のレビューと作例
■COLOR SKOPAR 21mm F4P
発売日 | 2007年4月 |
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焦点距離 | 21mm |
絞り値 | f/4~f/22 |
撮影距離 | 0.5m~無限遠 |
画角 | 91° |
レンズ構成 | 6群8枚 |
フィルター | 39mm |
質量 | 136g |
フォクトレンダー『COLOR SKOPAR 21mm F4P』について
こちらがコシナがフォクトレンダーのラインで展開する 21mm 広角レンズ『Voigtländer COLOR SKOPAR 21mm F4P(カラースコパー)』。F4 とやや暗いレンズではあるものの、新品が4万円ほど(定価は5万5,000円)で買える手軽さを考えると、広角が気になってきた人の最初の1本としておすすめ。
コンパクトなラインナップが多い Mマウントレンズの中でもコンパクトな方で、わずか136gという軽さからも、旅に持ち出しやすい広角レンズだと思う。
このレンズを選ぶ際には同じくフォクトレンダーの21mm『Voigtländer ULTRON 21mm F1.8』と迷った。ただ価格差も倍くらいあるし、何より旅で使いたいのに明るいからと重いレンズを買うのもどうかと思って見送った。室内写真は明るい方が良いのけれど、景色を撮るならどちらにしろ絞るのだから、ならばコンパクトな方を。
Leica M10 に装着してみたところ。コンパクトでシルエットも良くて最高だが、強いていえばカラーラインナップにシルバーが欲しかったところ。ファインダーを覗かずに、サクッと撮り歩きたいおさんぽスナップカメラとしてもgood。
COLOR SKOPAR 21mm F4P と Leica M10 を合わせて撮影した写真の作例など
実際に僕がCOLOR SKOPAR 21mm F4P と Leica M10 の組み合わせで撮影した写真を作例としてご紹介しよう。
なお色味についてはある程度トバログカラーに加工しているので、レンズの特性を知りたい人はまず『フォトヨドバシの記事』と『デジカメWatchの記事』を読んでもらいたい。
ナチュラルな感じで森のなかを撮ってみる
GWの長期休み中、実家に帰省したので近くの森に出かけてみた。この日は快晴だったので、暗くなりがちな森の中でもF値を絞って撮影してみる。周辺減光は感じるものの、意外とカリッとした絵になる。
ベンチに生える苔。広角レンズでスナップをしていると、なんとなくこんな感じでパースを効かせた写真を撮ちがち。
定番の足元。胸の高さから地面を撮るとこんな感じ。「12mmが見る世界。『フォクトレンダー ULTRA WIDE-HELIAR 12mm F5.6 Aspherical II』の作例とレビュー」で紹介した 12mm ほどは広くなく、自分の目で見た景色に近い印象。
オーストラリアの海と青
ところ変わってオーストラリアのビーチ。日本の海では再現が難しいような、淡くて暖色寄りの雰囲気が異国感を漂わせる。色味は VSCO で加工している。
COLOR SKOPAR 21mm F4P は、デジタルカメラで撮影をするとマゼンタ被りが分かりやすく発生する。Leica M10 はオールドレンズのマゼンタ被りが発生しづらいようになっているのだけれど、それでもやや目立つ感じ。α7Ⅱとかだとかなり目立つ。
ブログで旅の記事を書くときに、1枚は欲しくなる広角っぽい写真がサクッと撮れるのが嬉しい。レンズ自体はかなりコンパクトなので、上着のポケットにも入る(夏場は湿気が籠もるからおすすめしないけど)。
レンズのコントラストが高いためか、いつものプリセットを当てるとかなり彩度が上がる印象。Summicron 35mm f/2 ASPH. と比べるとだいぶコントラスト高めな印象。
軽いからおさんぽカメラ的に使うのも良い
COLOR SKOPAR 21mm F4P を付けっぱなしで街を歩いてみる。端っこに被写体を置いて、ヌケ感のある写真に仕上げるようなシーンでもけっこう良い感じ。気軽に持ち出して使えるのが楽しい。
室内は広角レンズがちょうど良い
ブログを書いているとこうした室内写真が撮りたくなるのだが、35mm レンズだとちょっと物足りない。そんなシーンで 21mm が1本あるとだいぶラク。ここはオーストラリアのサンシャインコーストという街で過ごしていたときのコンドミニアム。
ただ開放でも F4 なので、室内ではシャッタースピードをかなり落として使うことになると思う。まあ広角だしコンパクトなレンズなので意外とブレは目立たない。
モノクロームで切り取る街なかスナップ
COLOR SKOPAR 21mm F4P はマゼンタ被りが強めなのでデジタルでは使いづらいという印象もあるが、モノクロームで撮影するのならば問題は無く周辺減光の味を楽しめる。
独特の質感と立体感を感じるモノクローム写真。ボケ感を楽しむというレンズではないけれど、気軽に持ち出してスナップを楽しむのも良いレンズだなあと感じる。
まとめ
こんな感じでフォクトレンダーの『COLOR-SKOPAR-21mm-F4P』を紹介してみた。周辺減光やマゼンタの被りなどはデジタル一眼用のレンズよりもだいぶオールドな雰囲気は感じるものの、4万円ほどでこの写りのレンズを持てるというのはけっこう嬉しい。
もっと明るい広角レンズは数あれど、136g という軽さとポケットに入るほどの小ささは、旅先で引きの写真を撮るために1本持ち歩くという用途にピッタリだ。
↓ これに入れて普段は持ち歩く。
↓重くても明るい広角が欲しい人は Ultron も良さそう。誰か作例を見せてください。追記:大口径な広角レンズ。フォクトレンダー『ULTRON 21mm F1.8 Aspherical』のレビューと作例
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