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僕がライカで撮る理由。

僕がライカで撮る理由。


ライカで撮る理由。

つい昨日、雑誌『Pen』にて「ライカで撮る理由。」という特集号が発売となった。M型ライカにフォーカスしているとのことで、さっそく僕も手にとって読んでみた。

「ライカで撮る理由。」の特集ページ内では、第一線で活躍するフォトグラファーや映像作家はもちろん、ライカ社の社主や俳優に至るまでさまざまな人の「ライカで撮る理由」が掲載されている。

多くのカメラはスペックやレンズの豊富さなど定量的な側面から語られるのだけれど、ライカのカメラだけは「ファインダーを覗いたときの心地よさ」や「憧れた理由や手にした瞬間」など、ロジックではない切り取り方をする印象を受ける。

今回の Pen は、そういった語り口の「ライカで撮る理由。」はもちろん、改めて「ライカの歴史」だったり「ライツパークの中」などを知ることができ、非常に読み応えのある一冊となっている。すでにライカを持っている人も、そうではないけれどいずれ手にして見たいと思う人も楽しめるはず。ぜひ手にとってじっくりと読んでみてほしい。

 

ライカは本当に不思議なカメラだ。1954年の「ライカM3」の登場以来、M型ライカはピント合わせがオートフォーカスではなく、ほとんどのレンズは撮影距離が最短70cmまでしか寄れない。特別にスペックが高いわけでもない。しかしいつの時代も、本物を知る者は必ずライカを選ぶ。それはなぜなのか? 本特集では、その象徴であるレンジファインダーのM型に特に焦点を当て、写真家やクリエイターなど愛用者の語りを中心に、不朽の魅力について考えた。秘密を解き明かすカギとなるのが、誕生の地ウェッツラーにおける本社工場取材、そして今日の地位を築いたアンドレアス・カウフマン社主へのインタビューだ。すべての証言を通して、「メイド・イン・ジャーマニー」の雄の神髄に迫る。|https://www.pen-online.jp/magazine/pen/469-leica/

 

そしてこの記事では、昨年から Leica M10 を愛用している僕の「ライカで撮る理由」を書き綴っておきたい。Pen本誌にとっては少々おこがましい記事かもしれないが、これを読んだからには気持ちが抑えられなくなってしまった。

 

 

僕がライカで撮る理由。


僕が初めてライカを手にしたのは一昨年の夏。地元の古着屋のショーケースの中に飾られたライカの Leica D-LUX Typ109 というコンデジが始まりだった。

▷気づいたら憧れのライカを手にしていた。

もちろんそれ以前からも存在は知っていたのだけれど、ライカを手にしてからは、まるで熱烈な片思いをしたかのようだった。ライカに関する書籍を買い漁り、カメラ屋に足を運び、「もっと理想のカラーに近づきたい」とライカのミラーレス一眼『Leica T』を経て、昨年8月に憧れのM型ライカ『Leica M10』をローンで購入。現在は Leica M10 を中心に写真を撮り歩いている。

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さて「僕がライカで撮る理由」だけれど、一番の理由は「ライカで写真を撮ることが何よりも楽しい」から。ライカで撮ると立体感のある絵に仕上がるとか、自分が目にした景色をそのまま切り取れるなどさまざまあるけれど、やっぱり楽しいから撮る。

Leica M10 を首からぶら下げ、街なかをぶらつき撮りたい絵を探す。良い被写体に巡り合ったら絞りやシャッタースピードを調節し、レンジファインダーを覗いてピントを合わせたら被写体を切り撮るだけだ。すべてマニュアル操作でじっくりと楽しむ。そして撮れた絵を見て「やっぱりこのカメラは最高だ」と思う一連の流れが楽しい。

僕の場合、ライカは趣味の道具なので「撮るべき被写体を撮る」よりも「ライカを使いたいから撮りに出かけて被写体を探す」ことが多い。だからこそ使っていて面白いし、撮る度に理想を追い求めたくなるから飽きない。

 

チェコの藍染め。職人が働く現場の張り詰めた空気感がよく出ていると感じる
アール・ヌーヴォー様式の歴史あるホテルの一室。暗部が潰れずに粘っている
背景をぼかしすぎずにピント面が浮き出るような絵はライカ独特のもの
ブルノという街のマクドナルドで撮影。ビッグマックセットも意味深な雰囲気で写し出される

 

“ライカで” 撮る理由。

もちろんライカ自体の気品ある佇まいも “ライカで” 撮る理由だ。カメラ(とくに一眼レフ)というと真っ黒で大きい筐体をイメージするかもしれないが、ライカ(M型)はコンパクトカメラのように小さく、クラシックなデザインが美しい。

よく「カメラは『何で撮るか』ではなく『何を撮るか』が大事だ」と言われるのだけれど、仕事ではなく趣味の道具なのだから「何で撮りたいか」を重視しても良いと思っている。

だからこそ、操作性やデザイン性など「写真と向き合うために必要な機能だけを残している」とするライカに惹かれるのだろう。趣味は効率化の真逆にある方が面白い。

 

愛用している Leica M10。クラシックな外観がたまらない
以前所有していた Leica T。今はもう手放してしまったが、ミニマルな筐体デザインは最高だった。

 

コミュニケーションツールとしてのライカ

チェコの街ブルノで出会ったイタリア人男性。「俺もライカだよ! 」とカバンから取り出した Leica M を見せてくれた

ライカで撮るようになってから分かったのが、ライカはコミュニケーションのツールとなっているということ。マイノリティな存在だからこそ、街なかでライカユーザーを見かけると「君もライカだね! 」と声を掛けてもらうこともある。

ライカで撮る理由というわけではないけれど、ライカで撮っていると、素敵な出会いをもたらしてくれることが多々ある。

 

まとめ

Pen のライカ特集に触発されて、僕も「ライカで撮る理由。」を綴ってみた。

キヤノンやニコン、ソニーに富士フイルムなど、日本人にとっては馴染み深い光学機器メーカーが数多くのカメラを展開するなか、わざわざドイツの(一般的には比較的ニッチな)ライカを選ぶユーザーならば「ライカで撮る理由」は人それぞれある。

それを言語化するってなかなかないことだし、今回の Pen の特集は本当に良いなあと感じた。書店はもちろん Kindle でも購入できる(Kindle Unlimited なら0円)ので、ライカが気になる人にはぜひ手にとってほしい。

 

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