先日ブロガー向けに開催された「モバイルプリンスのファーウェイ王国ブロガーズミーティング」より。実際にファーウェイのフラッグシップ機「P9」を触って色々と試してきたのでレビュー。
ダブルレンズで夜景など色々な写真を撮ってきたので紹介しておきたい。
P9 について
Huawei P9 はファーウェイが今年の 6月に発売した2つのカメラを背面に搭載するフラッグシップモデル。ライカ基準のレンズを搭載したカメラが特徴のスマートフォンだ。
P9 についてファーウェイの中の人が登壇して話してくれたので、せっかくだからその会場の雰囲気のままお伝えしたい。
P9 のカメラはダブルレンズ
P9の特徴として大きな点として、カメラを2つ搭載する「ダブルカメラ」がある。ライカ基準のレンズとファーウェイ独自の画像処理アルゴリズムを組み合わせることで、より鮮やかな画像に仕上げることが可能。
ちなみに「デュアルレンズ」ではなく「ダブルカメラ」という表記は大人の事情によるものらしい。
P9 と他社製の2つカメラを搭載する某 Phone 7 Plus との大きな違いとして、カメラがそれぞれカラーセンサーとモノクロセンサーの2種類の異なるセンサーを搭載する点がある。役割の違うカメラとセンサーを搭載することで相乗効果的に綺麗な写真に仕上げられるとしている。
レーザーフォーカスで動きの多いシーンでもフォーカスが合わせやすいとしている。
個人的に気になったのはライカのフィルム風に加工するモード。僕もよく『iPhoneだけで写真をフィルム風に加工する方法。無料アプリだけで雑誌写真のような仕上がりに』で紹介したように、最近フィルム系の加工に凝っているので、これはかなり羨ましい。
記事の下の方で作例をアップしているのでどうぞ。
また、モノクロセンサーを搭載するカメラを用いて撮影するモノクロモードを搭載。他のスマートフォンのモノクロ撮影とは違い、色味を白黒に変えるわけではないのでより立体感のある綺麗なモノクロ写真が撮れるとしている。
P9 人気の機能として、F値 0.95相当のボケ感を出せる「ワイドアパーチャー」という機能を搭載する。iPhone 7 Plus のポートレート撮影のような機能と言えば分かりやすいかもしれないが、P9 ではボケさせたい位置をタップすることでピントの位置を変えたり、擬似的に F値を変更することができる。
P9のディスプレイ
P9 の液晶ディスプレイは 5.2インチのフルHD。狭額縁かつ薄い筐体ながらハリウッドシネマ規格の色域に対応するとしている。この辺は規格名やパーセンテージでこんなにスゴい!と言われてもよく分からないのだが、実際に触ってみても確かに発色が良く綺麗だとは思った。
指紋認証で micro SD の情報までもロックする
背面には指紋認証センサーを搭載。面白いのは micro SD をロックできる点。通常外部ストレージが挿さる端末の場合、本体をロックしていても micro SD を PC などで読み込めてしまうのだが、P9 ではこれをロックすることで読み込みをできなくすると謳う。
P9 の仕様
- OS:Android 6.0 Marshmallow / Emotion UI 4.1
- SoC:HUAWEI Kirin 955 オクタコア
- メモリ:3GB
- ストレージ:32GB
- バッテリー:3000mAh
- ディスプレイ:5.2インチ, FHD (1080×1920ドット), IPS
- カメラ:リアカメラ : 1200万画素 x 2 (開口部F2.2 / AF / 2色flash) 、フロントカメラ : 800万画素 (開口部F2.4 / FF / BSI)
- サイズ:145 x 70.9 x 6.95 mm
- 重量:144g
実際に P9 を触ってみた
こちらが P9 の実機。手にしてみてまず驚くのはその軽さ。P9 は 5.2インチの液晶を搭載しながら 144g と比較的軽量の部類に入る。僕が最近メイン端末として使っている iPhone 7 Plus は、純正のレザーケース込みだと 200g を超える。iPhone 7 は 137g と P9 よりも軽量だが、ディスプレイサイズが 4.7 インチなので結構違う。
狭額縁の外観や、カメラを2台(フロント合わせると3台)という仕様からも僕は P9 は軽いと感じた。
ディスプレイの発色が綺麗だとか指紋認証が早いとかウリのポイントはいくつかあるのだが、やっぱり気になるのはライカ基準のレンズを2つ搭載した「ダブルカメラ」。普通のスマートフォンと比較して、実際どのくらい綺麗に撮れるもんなのかをちょっと比べてみた。
P9 のカメラで実際に遊んでみたので作例アップ
実際に P9 のカメラで遊んでみた。上画像は P9 で撮影した都内の夜景。マニュアルモード(ISO100、露出時間2秒)で P9 で撮ってだしなのだが「え、本当に未加工?!」と思うほど綺麗な発色で撮影できている。
同じライカ基準のレンズを搭載する LUMIX CM 10 と比較
[twentytwenty][/twentytwenty] こちらは上記した P9 で撮影した写真(左側)と、同じくライカ基準のレンズを搭載するスマホ型デジカメ LUMIX CM10(右側)との比較。センサーサイズが違うのでディテールを見ると違うのかも知れないが、パッと見だと明らかに P9 で撮影した夜景写真のほうが鮮やかに見える。
昼間だとまた変わると思うので、この辺はそのうち比較レビューしてみたい。
iPhone 7 Plus と比較
[twentytwenty][/twentytwenty] こちらは同じ夜景を P9 で撮った写真(左側)と iPhone 7 Plus で撮った写真(右側)。P9 はマニュアル撮影のためフェアな勝負ではないが、iPhone では ISO が高めのせいか全体的にモヤっぽい印象を受ける。
写真のボケ感を iPhone 7 Plus と比較
[twentytwenty][/twentytwenty] 最近 iPhone 7 Plus にも搭載された被写界深度エフェクトで比べてみた。写真の左側が P9 のワイドアパーチャー機能で、右側が iPhone 7 Plus のポートレートモード。ボケ感は意外にもそこまで差が出なかったが、色味で結構違いがでた。Nexus 6P のときにも感じていたが、ファーウェイ端末のカメラの色合いは全体的に温色寄りな印象。この辺は好みなのだが、個人的には温色寄りの方がそれっぽい写真になるので好きだったりする。
やりすぎると不自然
P9 のワイドアパーチャー機能で F値を 0.95相当まで開放してみると(エフェクトなので実際は開放していないが)、逆にやりすぎで違和感を感じる。
ライカのフィルム風に撮れるモードで撮ってみる
個人的に気になっていたライカのフィルムカメラ風に色味を加工するモードを使ってみることに。色味はいくつかの種類があり、モノクロ撮影を合わせると9種類ほど存在する。
色味をフィルム風に変えてみて、この日ファシリテーターを勤めたモバイルプリンスの島袋氏と、Android 情報系メディアギャプシスの長田氏のツーショットを撮ってみた。モバプリ氏の衣服も手伝ってなかなかノスタルジーを感じる。
ノスタルジー感のある写真
このフィルム風モードはセルフィーモードでも使える。drosma という Android 系端末の情報ブログを運営している一番左の yu-ki 氏(@chibi_165 )と、色々なブログサービスでブログを立ち上げては放置しているオタク大学生あさひな氏(@ahn_gdg)とセルフィー。
男3人でこのアングルからこの色味でセルフィーは、正直「うーんこの」。
パーフェクトセルフィー機能でパーフェクトな自分に
[twentytwenty][/twentytwenty] P9 には盛れるセルフィー機能が搭載されており、画像のように盛り過ぎな自撮り写真を撮影することができる。パーフェクトセルフィー機能は自分の顔を正面、横顔、下を見たところの3種類を撮影し、そこから画像解析で “いい感じ” にしてくれるというもの。ちなみに上の画像はすべての盛り数値を極限まで上げているので詐欺どころじゃない写真になる。
自分だけ盛ってライバルに差をつけろ!
このパーフェクトセルフィーのスゴいところは、みんなでセルフィーした際に「自分だけを盛り盛りにできる」ところ。他の2人の顔は通常だが、僕の顔だけ数十年前の少女漫画の顔になっていることが分かる(この写真では分かりやすいように盛りを最大にしているが、数値を予め設定しておけばかなり自然に盛れるので怖い)
良い感じに調節すると一つ上の自分に。そして伝説へ
数値を弄って自然な感じにセルフィーした写真(ポーズはインスタで女子がよくやってるやつを参考に)。僕なんかが自撮りしてもつまらないが、インスタで「仕事帰り。疲れた〜〜〜マヂ顔死んでてヤバ〜い。」と投稿して「めっちゃ可愛い!」とか「お疲れ様^^◯◯を見てると俺も癒やされるわ〜(笑)」を集めたい女子には良いかもしれない。
まとめ
P9 の紹介というか P9 のカメラに関するレビューがメインになってしまったが、モバイルプリンスのファーウェイ王国ブロガーズミーティングでの P9 レポートはこんな感じ。
純正アプリだけでここまで遊べるカメラを搭載するスマートフォンはそう多くない。ダブルカメラというハード面だけでもなく、ファーウェイ渾身のソフトウェア技術が詰まった P9 はかなり面白い端末だと感じた。年末買っちゃうかもな…?