天気の良い休日、Leica(ライカ)のコンパクトデジタルカメラ『D-LUX Typ 109』を手に、湘南方面に出かけた。マイクロフォーサーズと大きくないセンサーを搭載するコンデジながら、あらゆるシーンでなかなか良い絵が撮れるところが気に入っている。
この記事では実際に D-LUX Typ 109 で撮影した写真を紹介しようと思う。すべて撮って出しの JPEG なので「実際にどんな絵が撮れるのだろう」と気になっている人にも是非読んでみてほしい。
■Leica D-LUX Typ 109
「Leica(ライカ)」が 2014年に発売した 3/4型センサー(いわゆるマイクロフォーサーズ)を搭載するコンパクトデジタルカメラ。35mm判換算で24~75mm相当のズームレンズを搭載する。レンズ交換の楽しみは得られないものの、日常で使うのであれば十分カバーできる画角が、この D-LUX Typ 109 には詰まっている。ズームレンズだが、F値1.7(通しで F2.8)なので、手軽にボケ感が楽しめる。
新宿から小田急で江の島に向かう
今回の小旅行は、新宿から小田急の特急快速に乗って江の島へと向かった。都心から約1時間半で行ける、海とが楽しめる人気の観光スポット。旅系の雑誌では、よく江の島や鎌倉といった湘南方面の特集を見かけるのだが、僕自身が江の島に訪れるのは人生初。
天気も良く、綺麗な写真が撮れるはずだと心がはずむ。
藤沢駅から江ノ島へ
江の島の駅に着くと、さっそく磯の香りが漂ってくる。現在は都内で海の見えない地域に住んでいるのだが、中学生までは海からほど近い漁師町に住んでいたので、この香りを嗅ぐとなんとも懐かしい気持ちになる。
そしてこの手にはライカのコンデジ。ファインダーを覗くと、そこはどこかノスタルジックな特徴のある青い世界が映る。スペックで語るとフルサイズの一眼レフカメラやミラーレス一眼には劣るものの、やはりいつでも持ち歩けるという手軽さと、首から下げたくなる佇まいがちょっとした小旅行には嬉しい。
江ノ島駅前のクワアイナというハンバーガーチェーンで一服。D-LUX Typ-109 はマクロが効くし、シャッター音もほぼ無音なので、こういったテーブルフォトも気軽に撮影できる。ちょっと休んだら今回の旅の目当ての場所へと移動する。
江ノ電に乗ってスラムダンクの聖地へ
湘南方面といえば漫画スラムダンクで有名な踏切のある地域。江の島は夕陽の沈む写真を撮りたいので、まずは “あの有名な踏切” を撮影するため、江ノ電で「鎌倉高校前」へと向かった。
実際に行ってみると、さすがは人気写真スポット。国内外からカメラをぶら下げた観光客が踏切の前で待機している。車の通りも激しく、あの漫画のワンシーンのようなどこかアンニュイな写真を撮ることは難しかった。本当にここで綺麗な写真が撮りたいのであれば、平日の午前中(朝9時くらい?)なんかが良さそう。
海と空とライカ
踏切の反対側に面する道路を渡ると、綺麗な砂浜が広がっている。都内にいると、普段海辺で写真を撮るタイミングはそうそうないので、ここぞとばかりにカメラを構えてみる。今回の写真はすべて JPEG 撮って出しで加工は一切していないのだが「この色好きだなあ」という風合いで撮れるのが、D-LUX Typ-109 の良いところ。
マイクロフォーサーズという決して大きくはないセンサーながらも、こういったアンダーめな写真も、黒が潰れることなく綺麗に撮影できている。わりと逆光にも強いのも D-LUX Typ-109 の良いところだと思う。
江ノ島に移動、ついに上陸
単焦点は好きでいつも使っているのだけれど、こんな感じに気軽な旅だと、広角や望遠などいくつもの単焦点レンズを持ち歩くのは、ちょっと面倒だし重たい。このカメラはコンデジなので、ズームは 35mm判換算で 75mm(写真上)、広角は24mm と標準ズームレンズと同等の画角で楽しむことができる。
それでいながら通しで F値は 2.8 と明るいので、こういった夕暮れ時でも手持ちでブレずに撮影することが可能。
江ノ島のキャンドルタワーは、夕陽が沈む絶景を臨めるフォトスポットとして人気の場所。そこには数多くのカメラ好きが集まっていたが、コンデジはというと数える程度。できるだけその場の空気感の伝わる写真に仕上げようと、露光を下げて夕陽を撮影。この赤やオレンジ系の色も独特で好き。
センサーサイズが小さいという点と、手ぶれ補正機能を搭載しているという点から、手持ちでイルミネーションを撮影してもそれなりに綺麗に撮影できた(写真上)。さすがに絞ると手持ちでは厳しいので周辺がボケているが、このサイズのコンデジにしては綺麗に撮れる。
コンデジにオススメ!つけっぱなしで使える軽量ミニ三脚「JOBY マイクロトライポッド」レビューで紹介したミニ三脚を装着すれば、ISO 200 で F 8.0 程度で夜景を気軽に撮影することができる。僕はいつ必要になってもいいように、ミニ三脚だけズボンのポケットに忍ばせていた。
牡蠣とポン酢もシズル感のある絵になった。と、こんな感じでライカのコンパクトデジタルカメラ『D-LUX Typ 109』を持っていく “湘南さんぽ” は終了した。
これまではどこに行くにしても、ミラーレス一眼と重たいレンズの装備で 2kg 程度の機材を持ち歩いては旅行に海外にと飛び回っていたが、ちょっとしたプライベートの旅行とかだったら、この D-LUX Typ 109 でも十分実用に耐えるなあと感じた。最近はこういった写真だけでなくレビュー写真にもこのカメラを用いたりしているが、ブログで見る分にはほとんどミラーレス一眼との絵の違いは分からないと思う。
これからもどんどん D-LUX Typ 109 を持ち歩こうと思っているので、また写真を撮りに行ったら記事にしたいと思います。
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