こんなにミニマルなミラーレス一眼見たことない。
先日「ミニマルなデザインが好き。ライカのミラーレス一眼『Leica T』を買いました」で紹介したライカのミラーレス一眼 Leica T(Typ 701)。アルミ削り出しのユニボディがミニマルでお洒落な見た目が最高に気に入っている。そんな Leica T に最高にマッチするのが、今回紹介するライカのレンズ『ライカ エルマリートTL f2.8/18mm ASPH.』だ。
見た目はもちろんのこと、普段からカバンやポケットに入れて持ち歩くのに便利な組み合わせなので作例とともに紹介しておきたい。
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ミニマルな Leica T との調和。換算27mm のレンズ『ライカ エルマリートTL f2.8/18mm ASPH.』
こちらが今回紹介するライカの『ライカ エルマリートTL f2.8/18mm ASPH.』。APS-C 規格であるライカの TL マウントシリーズの単焦点レンズで、僕が所有する Leica T はもちろん、現行機の Leica TL2 や、昨年末に発売となった Leica CL に装着して使用することができる。カラーはシルバーとブラックの2色展開。
F値は 2.8 – 16 で、18mm(換算27mm )とやや広角。レンズ自体の重さは約80g と軽量だ。価格は約15万6,600円と、こういったパンケーキレンズとしてはかなり高価な印象。
シルバーの中古品は市場に存在しないため、僕は家電量販店にて定価で購入。MacBook Pro が買えてしまうほどの価格ではあるが、まあ途中で使わなくなってもそこまで価格を落とさずに売却できるのが、レンズの良いところ。
もうすでに『ミニマルなデザインが好き。ライカのミラーレス一眼『Leica T』を買いました』で紹介しているのだが、実際に僕が所持する Leica T に装着してみたところ。白っぽいマットなユニボディが非常に美しく、ミニマリズムを感じることができる。Leica TL シリーズでは、これ以上にマッチするレンズは他にないはず。この写真だけでも手に入れて良かったと感じる。
余談だが、ライカのレンズには「ズミクロン」や「ズミルックス」、そして「エルマリート」などさまざまな名前が付いている。これは開放絞り値(F値)で名付けられるレンズの名称が異なる(そのためレンズのクセも違う)。 F2.8の開放F値のレンズをエルマリートとしているそうだ。
横から見るとこんな感じ。Leica T と組み合わせると、統一感を感じることができ、美しい。
鏡筒にはフォーカスリングを備えており、AF(オートフォーカス)だけではなく MF(マニュアルフォーカス)での撮影も楽しめる。
カメラは基本的に黒くて(ファッション的にも)ゴツくて重たいという理由から、僕はカメラのデザインについてどうこう考えたりしないのだが、Leica T とライカ エルマリートTL f2.8/18mm ASPH.の組み合わせに関しては、デザインだけで1本記事を書けてしまうのではないかというほど。楽しい。
Leica T に装着して、ミニマリストスタイルなお散歩カメラに。
僕はメインのカメラとして、ソニーのフルサイズミラーレス一眼である α7 Ⅱ を愛用しているため、Leica T はポケットに忍ばせてお散歩カメラ的に使っている。TL レンズはオートフォーカスに対応しているので、ポケットの中で Leica T の電源をオンにして、さっと撮影できる。
オールドレンズを含め、他のレンズも気になってはいたのだが「オートフォーカスでサクッと撮れる」「軽くて薄い単焦点レンズ」を加味すると、やっぱりこのレンズに落ち着く。お散歩カメラとして気軽に持ち歩くのであれば、レンズもできるだけかさばらず、小型なものが良い。
27mm相当という焦点距離は、iPhone などのスマートフォン(35mm判換算 28mm)と用途は被るかもしれない。ただ「カメラで写真を撮る」という楽しみを手ぶらで持ち歩くには、やっぱりこうした小型のミラーレス一眼が丁度良いサイズでしっかり楽しい。しかも Leica T は「カシャ」とユニボディ内にシャッターが降りる振動を感じることができ、よりカメラで撮っている感覚を得ることができる。
できるだけすばやくシャッターを切るためにも、普段レンズキャップは外したまま。レンズキャップの代わりに、Kenko(ケンコー)のレンズフィルター経 E39 のフィルターを装着している。
ライカ純正のレンズフィルターは 1万5,000円程度とかなり高価なのだが、サードパーティであるケンコー製ならば、わずか2,000円ほど。僕のように趣味でカメラを楽しむ人間には、純正のレンズフィルターじゃなくても十分だ。
『ライカ エルマリートTL f2.8/18mm ASPH.』と Leica T の作例
実際に Leica T とエルマリートTL を組み合わせて撮影した写真を、ちょっとだけ紹介しておきたい。なおここからの写真は、実際の色味を知ってもらうためにも RAW 形式無加工で書き出した写真だけをピックアップ。
部屋とかモノのテーブルフォト
休日の午前中に撮影した部屋の写真。コントラストが高めで、黒がハッキリと出ている印象。Leica D-LUX が暖色寄りで暖かい写真に仕上がるのに対し、Leica T とライカ エルマリートTL f2.8/18mm ASPH. の組み合わせは渋めの色合いでカッチリとしている。
なお、換算27mm と広角寄りだが、最短焦点距離は 30cm とあまり寄れないので、テーブルフォトや物撮りといった用途には向かない。マクロで撮影したいのであれば「ライカ アポ・マクロ・エルマリートTL f2.8/60 ASPH. 」を手に入れよう。
料理の写真
テーブルフォトはこんな感じ。上のハンバーグは最短焦点距離ギリギリまで寄って撮影しているが、広角のため寄れてもここまで。やっぱりマクロ的な使い方は難しい。
昼間の風景写真(建造物)
どことなく現代的で、白っぽくて現実感の薄い写真に仕上がった。広角レンズなのにも関わらず歪曲収差はほとんどなく、シャープでコントラストの高い、やや青みがかった現代的な写りをする。
植物とか比較的近い距離のモノ
ブロガー仲間と夢の島公園の植物園に訪れた際の写真。太陽の日差しの加減で、絵の表情が大きく変わる印象。逆光で撮ると “ライカっぽい” 絵作りになる気がする。
開放 F2.8 なので、そこまではインパクトのあるボケ感のある写真には仕上がらないものの、手軽に片手でぱしゃりと撮る分には十分だ。
ライカっぽい絵作りになるポートレートや街撮り
人肌の色味に関しては、やっぱりライカという感じ。どことなくオレンジっぽさとかノスタルジーを感じるカラーになりやすいと思う。青空や景色を撮るよりも、人や暮らしにフォーカスした写真を撮るほうが面白い。
夕暮れから夜景まで
やはり黒が引き締まっていて、どこか有機ELディスプレイを見ているかのようなコントラストだ。夜景はカリッと撮りたいときなんかには重宝しそう。Leica D-LUX ではオレンジの色調がやや赤みを帯びていたが、それと比較するとオレンジの色調は黄色っぽい感じ。
まとめ
こんな感じで、Leica T と組み合わせた「ライカ エルマリートTL f2.8/18mm ASPH.」の紹介をしてみた。ライカブランドとはいえ、この性能で15万円を超えると考えると、かなり高いとは思う。
ただし、Leica T のシルバーと組み合わせることで、この上ないほどのミニマリズムを感じるミラーレス一眼となるため、これは手に入れざるを得ないという感じ。今後もいくつか作例を撮ってはブログにアップしていくので、気になった人は是非トバログの Twitter や Feedly などをフォローいただけると幸いだ。