会社員を辞めました。僕はトバログの人として生きていく

これまで働いていた虎ノ門ヒルズ森タワー

会社員を辞め、これから僕はトバログの人として生きていくことを決めた。

普段はあんまりこういった趣旨の記事は書いていないのだけれど、せっかくなので「退職エントリー」を書いてみようと思う。

会社員を辞めた理由とか、これまで得たコトとか、これから僕がやっていきたいコトなんかに触れてみる。

 

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なぜ会社員を辞める必要があったのか

なぜ会社員を辞める必要があったのか――。これについては、消去法のような感じで今の僕にとってベストな選択だと感じたから。正直なところ、できることなら会社員を続けながらトバログを運営していくのが無難だと今も思うところはある。

ただ、本気でトバログをスケールさせるなら、会社員を辞める必要があったという感じ。これが会社員と兼業で3年半トバログを運営してきて出した答えだ。

 

もっとトバログに「時間」を使いたい

まずブログを書いていくうえで、僕にとって最も必要だったのが「時間」だった。

トバログの場合、記事の執筆には、1本あたり2~3時間、専門的な内容やボリュームのある記事なら5時間はかかる。また、単純に記事を書くだけでなく、写真撮影やウェブデザインなど文章以外の作業もあるし、広くはサーバー周りの管理や確定申告のための経費処理などをする必要がある。

またトバログでは年間数十本のプロモーション記事も手がけている(PR実績)。基本的には『drip』という代理店が打ち合わせや条件定義などを調整してくれているが、それ以外の案件となると自分自身がフロントに立って調整する。ブロガーというと記事を書くだけだと思われがちだけれど、営業もするし経理もするし、記事を書く以外の業務も少なくない。

僕はフルタイムで働く会社員で、早朝や仕事終わり、休日や長期休暇を作業に充てていたが、それでもなかなか手が回らず、本業もブログも中途半端になっていたのも事実だった。時間は誰しも平等に流れるものであり、身体は一つだけ。

 

「場所」の制限をなくしたい

これまでトバログでは、ガジェットを中心として、ライフスタイルや道具、そして旅と大きく3つのカテゴリーを軸に更新してきた。そしてブログを運営して4年目というフェーズに差し掛かり、旅や海外など、より自由なライフスタイル寄りのコンテンツをブログで提供していきたいという思いが強くなっている。

最近は、モノだけでなくコトのプロモーション企画も増えてきた。国内や地方でのイベントだけでなく、『韓国旅ログ1日目:ili(イリー)を持って日本人に大人気の明洞(ミョンドン)へ』といった海外での案件もいただくように。また、プロモーション依頼の半数以上が海外からの依頼というのも事実だ。

そこで生じるのが、会社員であることによる「場所の制限」。上記した「時間の課題」は、解決するのはそこまで難しくない。今どき都内なら時短勤務や週三勤務ができる職場も少なくないし、もしかしたら今勤めている会社に交渉をすることだってできるかもしれない。ただ、働く「場所」の制限を取り払うとなるとこれはハードルが高い。

時短で働いていても毎日会社には来なければならないし、週3勤務ができたとしても海外在住は難しいだろう。そもそもブログを更新したいからと、時間と場所の自由を会社に求めるのはちょっと違うなと思ったということもあって、それならば専業になった方が良いと判断した。

――

主に会社員を辞める理由はこの2つ。仕事もプライベート(ブログ)も充実していて、本業ではマーケティング部門の立ち上げメンバーとして参画し、さまざまな施策が勢いよくスタートしていた時期だった。

徐々にマーケティングチームの体制も整ってきて、取り組んでいた施策もある程度結果が出始めたこのタイミング。今度はトバログに集中しようと決めた。

 

 

会社員として働いて得たコト

失うモノもあれば、得るモノがある。僕はこれまで約3年半の社会人経験を、PR代理店とM&Aの事業会社の2社で過ごしてきた。それぞれの会社で会社員という職業を通じて得られた経験と知識は、本当にためになることばかりで、これはトバログにも活かせている。

(上の画像はお世話になったマーケのみんな)

 

仕事に対するマインドと上手く仕事をこなすスキル

まずはやっぱり「仕事に対するマインドとスキル」。こう言うとざっくりとしすぎていて分かりづらいかもしれないが、具体的には「時間や納期などを守る大切さ」や、先輩や後輩、ステークホルダーなど自分以外を巻き込んで気持ちよく仕事をしてもらう「巻き込み力」、会議などで聞き手に納得してもらえるようなロジックの通った意見を積極的に「発信するスキル」など。あとは問題が発生したときに対処する方法。

これらは会社員だけが学ぶコトではないのだけれど、人と話してプロジェクトをこなしていく場である会社ならば、嫌でも週5で効率的に実践できる。周りに自分よりも優秀な人間がたくさんいる環境で揉まれれば、いつの間にかこういったマインドやスキルは身につけられるのだ。

こういったマインドやスキルは、どこにいってもどんな仕事に就いたとしても役に立つはず。

 

仕事の流れと仕組みの理解

これも会社の中で働いてたほうが仕組みが分かりやすい。例えばお金の流れ。会社に所属する場合、通常会社員は会社の資金をもとにした予算の中で動く。資本が会社である以上は、自分だけで好き勝手に使えるわけではなく、上層部や経理部などに稟議を上げるなど、数千円のモノを買うだけでもさまざまなフローを踏む。

「ブロガーは一人でやるからそんなの知らなくていい」と最初は思っていたが、ブロガーが得られる対価は、個人スポンサーなど一部を除けば会社からもらえることがほとんど。

会社はほぼすべての動きに人とのコミュニケーションが絡んでくる。会社の資金の流れを内側から理解しておけば、自分がどう動けば仕事が獲得できるかなど、相手側の動きもなんとなく見えてくる。

 

実務に伴う各プロフェッショナル分野の経験とスキル

そして最後に「各プロフェッショナル分野の経験が得られて知見が身につく」ということ。基本的に会社員をやっていれば、自分がこれまでの人生で経験したことがない分野で仕事ができる。

例えば僕だったらリリース執筆や記者会見の準備、イベント運営といった「広報・PR の知見」や、ウェブ解析やSEO、ブランディングを意識したコンテンツマーケティングが中心となる「マーケティング」など。他にも部門の立ち上げから採用など一通りは経験できた。

また、自分の生涯年収以上の予算を持って施策を行うことも少なくない。自分のお金を使わずに、会社の中で「どんなやり方がベストか」「どうすれば顧客に届くのか」を実験できるのは貴重な経験だ。

そういったプロフェッショナル分野の経験とスキルは、トバログの運営にも活かすことができている。

 

 

これからしばらくどうするの?


じゃあ会社員を辞めて、これからどうするのか。やりたいコトは、それはもうたくさんあって、正直どこから手をつけて良いのか分からないくらい。まあビジョンみたいなところは後述するとして、直近でやりたいと思っているのは

 

  • トバログをちゃんと運営する
  • 「紙のトバログ」を本格的に手がけていく
  • 海外移住する

 

という感じ。まあ普段はブログでこういう話をすることもないので、それぞれちゃんと言語化しておこうと思う。

 

トバログをちゃんと運営する

この3年半、複業としてメディア運営をやってきたわけだが、せっかく独立するのだから本格的に手がけていきたい。まず、これまで書きたいと思っていても書けていない記事がたくさんあるし、ライトな切り口だけでなく、詳細レビューとか、魅力的な人のインタビューとか、トバログで書きたいことは無限にある。

長期的には、SEOなどの検索結果だけでなく、松浦弥太郎氏とか、高城剛氏のようにちゃんと「読者やファンがいるブログ」を構築していきたい。「トバログ、つい読んじゃうよね」「トバログは危険だ。物欲が増加するから」というふうに言ってもらえるようなコンテンツをどんどん創り出していけるのが理想だ。

数値的な目標とかはとくにないけど、せっかく専業でやるのだから年内には100万PVに到達できると良いなあと。よく「PVでブログの価値は計れない」というけれど、多くの人に自分が生み出したコンテンツが読まれるのは本当に嬉しいことだし、アクセスアップだけが目的の記事じゃなければ良いのかなと。

数字でブログを語るとつまんなくなりそうなので、この辺は楽しみながら頑張ります。

 

「紙のトバログ」を本格的に手がけていく

先月公開した冊子形式の「紙のトバログ(電子版)」は、僕の中ではある種の挑戦だった。Illustrator もほとんど触れたことがなく、レイアウトも文章構成もよくわからないまま手を出して、一年がかりで生み出した。

オンラインでずっとコンテンツを作っていると、「紙媒体」というのは憧れのようなものがある。手にとったときの紙のぬくもりや、1枚ずつページをめくるときのわくわく感など、紙には紙の良さがある。とはいえ、紙はブログと違ってオンラインを回遊していると現れるものではないし、「読みたい」と思って手を取ってもらわない限りは読んでもらえるチャンスはない。コストがかかる割にはマネタイズも難しく、大手出版社の雑誌ですら休刊や電子化が相次いでいる。

個人が取り組むにしても、ブログ運営以外のツールやスキルも必要となってくるし、時間がかかる割には収益モデルとしても割に合わないはずだ。それ故に個人が紙媒体制作に取り組む障壁は高い。だからこそ、僕としてはこの紙という分野でも面白いコンテンツを創出していきたいという気持ちがある。

紙のトバログ、作りました。ベータ版を無料配信します』は、紙のトバログをテスト的に公開してみたものだが、公開から1ヶ月半ほどで700人以上が登録してくれた。現在はまだ “紙” ではなく電子版での無料公開となっているが、これについては隔月とかテーマを決めて配信していく予定。

これまで LINE@ でも配信していたが、このタイミングだしもっと多くの人に読んでほしいと思って『note』でも期間限定で公開してみた。もちろん最新刊は LINE@ での配信となるが、どんな感じなのか気になる人は note から是非。

独立するので紙のトバログ(電子版)を期間限定で一般公開します。|note

 

海外移住する

週刊トバログ的 Vol.27:自分で創る暮らしの空間』でも紹介しているけれど、来年の頭くらいにはオーストラリアのブリスベンに移住しようと考えている。

なぜオーストラリアなのかというと、『【 #29 カバンの中身】シンガポール在住、オーストラリア人動画クリエイターの持ち物』で紹介したブランドン氏が自宅のガレージを改造して動画制作を本格的にやろうとしているらしく、僕もそのタイミングでオーストラリアに移住して、ウェブや紙だけでなく、クールな動画コンテンツを制作してみたいから。

まだオーストラリアには訪れたことはないが、日本よりもクリエイティブな取り組みが盛んで、さまざまな国の人が集まって ZINE(紙冊子)を作ったりカフェを開いたりしているとのこと。個人的には台湾もそういった文化を感じていて気にはなっているが、どうせならブランドン氏のいるオーストラリアに行こうかなと思っている。

 

トバログを軸に生きていく――僕が本当にやりたいコト

まだブログを始める前、器械体操部に所属し、全国大会出場を目指して毎日練習をしていた大学生時代。「ハワイで悠々自適:元『米Gizmodo』編集長ブライアン・ラム氏は今何をしているの!?」という記事を読んだ。初代ギズモード編集長だったブライアン氏は、自由を求めてハワイに移住し、自身のメディア運営をしていくと同時に、好きだったサーフィンや自然と悠々自適に暮らしているという内容。

まだ自分の将来も分からず、漠然としていた最中「こんな生き方もできるのか! 」と感銘を受けたことをよく覚えている。その記事を読むまではメディアやブログをよく知らず(読んではいたけど自分で運営するなんて考えは微塵もなかった)、そういう職業があるんだなと、夢中になって調べた。社会人になってからも定期的に読み返しているこの記事、実は僕がブログを始めたきっかけの1つだったことは間違いない

「いつかこんなふうに自由に生きてみたいなあ」と憧れたものだが、あれから約5年。いつの間にか「自分のメディアを持って」「場所と時間の制約のない」「フリーランス」という、当時憧れを抱いた生活が訪れようとしていて、回り道をしながらも僕のイメージしていた憧れに辿り着こうとしている。

もちろん、今はただブログを書いて悠々自適な生活を送るのが目標ではなく、将来的には本当の意味で「トバログを軸にして生きていきたい」と思っている。正直まだまだイメージは固まっていないのだけれど、例えば紙媒体だけでなく、僕のお気に入りの小物や雑誌が買えるコワーキングカフェのような “場所” を作ってみたり、日本語だけではなく外国語でコンテンツを展開してみたり。または商品プロデュースをしてほぼ日手帳のようにトバログのプロダクトを作ってみたりと、さまざまな可能性を模索中だ。

「これだ! 」と思うものができるまでは、トバログを中心にあれこれ試してみる予定。

 

まとめ

僕は今、25歳で社会人4年目の真っ只中。やっと仕事を覚え、後輩もできてバリバリの働き盛りに差し掛かる年齢だ。優しい先輩からは「働きながらでも書けるんじゃない? 」「これからっていうときに仕事を辞めて勿体無いよ」など、優しい言葉を掛けてもらったりはしたが、やっぱり僕はトバログが好きで、もっとトバログで面白いコトができるんじゃないかと思っての退職だった。

「まあいずれそうなるとは思ってた。あとはこっちで何とかするから! 応援してるよ! 」と見送ってくれた先輩や同僚、そして社長。また、なによりいつもトバログを読んでくれている読者のおかげで、トバログはここまで更新できているし、もっとリソースが割くことができる。

まだまだ半人前だけれど、これからは 100% トバログに注力して面白いコンテンツをどんどん提供できると思うので、これからもトバログをよろしくお願いします。